オフィスの場所を変えるとき、独自の内装デザインを考えることで、企業の印象やスタッフのやる気がさらに高めることができます。実際、ハイセンスな内装でオフィスを生まれ変わらせる企業は増えてきています。
この記事では、オフィス内装の変更の流れや、どのようにして最適なデザインコンセプトを選ぶかを詳しく説明します。
賃貸のオフィスでは、入退室の際には内装のリニューアルや最初の状態に戻す工事が求められます。この工事は大きく「A工事」・「B工事」・「C工事」の3つに分類されており、各工事の内容やどちらがコストを負担するか、誰が業者を選ぶかなどが異なります。
ご覧の通り、B工事とC工事が主にオフィスの内部に関連しています。
さらに、内装リニューアルの前後で、消防署への届け出が大切です。
防火対象物工事計画届と防火対象物使用開始届は、それぞれ工事開始や使用開始の7日前までの提出がルールとして定められていますので、忘れず、そして計画的に提出の手続きをしてください。
オフィスの内装リニューアルにかかる費用は、通常、坪数を基準にして算出されます。もしオフィスの移転が考えられる場合、1坪あたりの相場は約10万円から40万円です。
しかしこの費用は、選択する材料や工事の詳細内容により大きく変わることもあります。特にデザインの質を上げたいと考えると、費用が高くなる可能性も考慮に入れて、しっかりとした資金の計画をしておくことが大切です。
移転時には、前のテナントのままの「居抜き物件」を選べば、コストを抑えられる場合もあります。ただし、その場合は以前のテナントの雰囲気やレイアウトに制約が出ることもあるので、注意して選ぶ必要があります。
最近、オフィスの内装デザインにこだわる企業が増加しており、それが企業やスタッフにもたらすメリットを見てみましょう。事前にどんなメリットがあるのかを知っておくと、更に納得できるはずです。
スタイリッシュなオフィスデザインは、取引先やお客様に素敵な印象を与え、全体のブランド価値を高めることができます。自社の哲学や価値観をデザインに取り入れることで、明確なブランドメッセージを伝える手助けにもなります。特にエントランスや受付、会議室は訪問者の目にとめやすい場所なので、ここをうまくデザインすると大きな効果が期待できます。さらに、魅力的なオフィスデザインは、SNSやメディアを通じて拡散し、それ自体がブランドの宣伝活動となり得ます。その結果、社員も自社のオフィスに誇りを持ち、ポジティブなエネルギーを感じることができるでしょう。
オフィスのデザインや環境を考慮することで、スタッフの仕事への意欲ややる気が向上します。最新のオフィス機器や快適な家具を導入することで、作業効率のアップが期待できます。スタッフのやる気や効率が上がれば、それは直接的に会社の業績にも寄与するので、企業としてはスタッフのニーズに合った環境を提供することが大切です。
快適でデザインに優れたオフィス環境は、新たな人材を引き寄せる大きな魅力となります。採用活動の際に、自社のオフィスをアピールポイントとして伝えれば、多くの応募者の関心を引くことができるでしょう。さらに、良い環境は現在のスタッフの定着にも役立ちます。企業の理念や価値がデザインを通じて伝わると、スタッフの所属意識が高まり、長期間働き続ける意欲も増してくるでしょう。
オフィスデザインのコンセプトは、単に部屋の雰囲気を形作るだけでなく、従業員のモチベーションや業務の質にも影響を及ぼします。ただ、"素敵なオフィス"と漠然と考えるだけでは、目指す成果が得られません。オフィスデザインが真に効果を発揮するためには、企業のミッションや目標、業務内容を具体的に反映したコンセプトが必要です。
内装工事は一度行うと変更が難しいので、手をつける前にしっかりとした方針を持つことが大事です。その結果、内外のブランディングの向上や、従業員の帰属意識を高める助けとなります。そして、外部のステークホルダーにも企業の価値を伝え、良好な印象を与えることができるのです。
コンセプトが不明確な場合、素敵なオフィスという目標には程遠くなってしまいます。そこで、ステップバイステップでコンセプトを考えてみましょう。
初めに、現在のオフィスの状況や問題点をしっかり洗い出してみましょう。何か特定の理由でオフィスの変更を考えたのか、従業員からのフィードバックはあったか、そのような情報を基に、具体的な方向性や目的を考える材料とします。
オフィスデザインは、単なる空間づくり以上の意味を持ちます。企業の信条や活動内容、それをどう外部や従業員に示すかが大切です。
例えば、エコを大切にする企業ならば、「自然と調和したオフィス」などのコンセプトを考えるのも良い方法です。また、色にはそれぞれ意味や印象があります。
例えばピンクは温かみを感じさせ、イエローは活気やエネルギーを象徴します。企業の特徴や思いを色で表現することも、オフィスデザインの一部と言えるでしょう。
最後に、考えたコンセプトを具現化するための方向性を考えてみましょう。近頃の社会情勢やトレンドを取り入れることで、より効果的なデザインが可能です。
例えば、ソーシャルディスタンスを考慮したレイアウトや、様々な働き方に対応した柔軟なレイアウトが注目されています。まるでカフェのようなリラックスできる空間や、ユニバーサルデザインを取り入れた空間など、新しいトレンドを取り入れつつ、自社の特色を出すことが大切ですね。
オフィスの内装を変更する際には、どのように進行を進めるかがキーとなります。
一歩一歩しっかりとした計画と準備を行わないと、思い通りの結果が得られないかもしれません。
リノベーションは大掛かりなプロジェクトとなることが多いので、何から手をつければ良いのか、進行中にどんなことに気を付けるべきか、その手順を確認しておきましょう。
始めのステップとして、オフィスの改修を任せる業者の選定があります。業者には、デザイン専門、工事専門、あるいはこれらの両方を提供する所もあります。異なる業者にそれぞれの工程を任せる場合、やり取りが複数に分かれることから、少し手間が増えるかもしれません。
一方、デザインと施工を一貫して行ってくれる業者を選べば、連携の手間を省けます。
業者との初回打ち合わせの後、デザインや工事に関する詳細な打ち合わせを繰り返します。ここで持ってきたアイディアや写真などの資料が、業者とのコミュニケーションをスムーズにする手助けとなります。最終的なレイアウトや設計図が確定したら、それに基づく見積もりを取得し、費用や工事期間などの詳細を調整していきます。電気や通信などの設備関連の工事も伴うことが多いので、その点も十分に確認しておきましょう。
工事の開始日は、前もって業者としっかりと打ち合わせをして、日程を決定します。時には予測しきれないトラブルで工事が遅れることもあるので、スケジュール作りには十分な余裕を持って計画することが大切です。
工事が完了すると、全てが計画通りに進行したかを確認するための竣工検査が行われます。この検査が無事に終われば、新しいオフィスが正式に引き渡されます。その後のオフィスの設備や家具の搬入なども、工事完了のタイミングを意識して進めていくと、新生オフィスでの業務開始もスムーズに進行します。
オフィスの内装工事について、皆様が持つ疑問や質問をいくつか取り上げて、分かりやすくご説明いたします。事前にしっかりと理解して、安心して工事に臨むための手引きとしてお役立てください。
内装工事を行う業者はさまざまで、専門分野も異なります。望むオフィスを実現するには、まずオフィス内装に特化した業者を選びましょう。次に、以下の点も考慮すべきです。
実績豊富な業者は専門的な知識と技術を備えており、最適なプランを提案してくれるでしょう。
また、オフィス移転には内装工事だけでなく、引越しやオフィス家具の選定、不要な物の廃棄なども必要です。これらの作業を異なる業者に依頼すると、複数の業者と調整が必要で手間やコストがかかります。経費や従業員の負担を軽減するために、全ての工程をワンストップで依頼できる業者を検討することがおすすめです。
1つの業者に移転に関連する作業をまとめて依頼できれば、窓口が一本化されて効率的です。 UNION TECでは、移転の検討段階の相談から物件探しなどトータルプランニングをワンストップでご依頼いただけます。
オフィスの内装工事の期間は、具体的な内容や規模によって変わることがありますが、だいたいの目安として2ヵ月から4ヵ月を考えて良いでしょう。
期間の内訳は以下のようになります。
ただし、これはあくまで一般的なケースでの目安であり、個別の事情によっては変動する可能性があります。また、オフィスの退去を考える場合、十分な事前通知期間を持って計画することが大切です。
オフィスの内装工事を行う際には、複数の法律や規定を遵守する必要があります。主に影響を受ける法律は以下のようなものです。
例えば、建築基準法では、オフィスの通路の幅や建物の耐震構造など、特定の基準を満たす必要があります。
また、消防法では適切な避難経路の確保が求められるなど、実際のデザインや配置に制約が出ることもあります。これらの法律に詳しく、適切に対応できる業者を選定することが求められます。
退去する際の原状回復の要不要は、契約内容や物件の条件によって異なります。一部のテナントでは、契約終了時にオフィスの原状回復を求める場合があります。
しかし、既に装備されている物件(居抜き物件)の場合、原状回復の必要がないこともあります。このため、移転先の物件を選定する際には、契約内容をしっかり確認することが大切です。
もし原状回復が必要となる場合、その工事に要する費用の見積もりを取得して、十分な予算計画を立てることがおすすめです。
次に、コンセプトがしっかりと反映されたオフィスデザインの具体的な例を、エピソードとともにご紹介いたします。
最初にご紹介するのは、日本全国の中小・ベンチャー企業の成長支援行うソウルドアウト株式会社様のオフィス新装プロジェクトです。
「仕事をしに行く場所」から「社員一人ひとりの専門性をより一層高め、互いに発揮し合う場所へ」という考え方のもと、Activity Based Working を軸に、そこに3C( Communication,Collaboration,Covid-19)の要素を加えた「ABW+3C」をコンセプトに部署や会社という枠を超え、高い専門性と多様な得意分野を兼ね備えた人財同士が共創しやすい環境づくりを行いました。
ファクタリング業界のパイオニアである、株式会社ビートレーディング様の10周年を期してのオフィス改装プロジェクト。「社員の方々がやりがいや幸福感を持って働くこと」をゴールに掲げ、大幅なレイアウト変更・コミュニケーションスペースの新設・イメージを一新するデザイン提案を行いました。
インパクトのある“コーポレートカラーのアーチ”によって、エリアを緩く仕切りながらも空間全体に活気とつながりを感じるデザインとしました。
スタイリッシュなデザインのオフィスには、様々なメリットがあります。また、ポイントをおさえたオフィスレイアウトは、機能性が高いため、働くための環境を整えることもできます。コンセプトを決める際には自社の課題を洗い出し、解決方法を検討しましょう。
理想的なオフィスデザインを実現するためには、ワンストップで依頼できる業者を選ぶと安心です。数多くの実績を持つUNION TECでは、新しい働き方に合わせたご提案が可能です。ぜひご相談ください。
オフィスの企画・設計デザイン・施工サービスの案内資料です。ミッションや役員紹介、売上推移などの会社情報や、ワークスペースプロデュース〜デザインの考え方やコンセプト、こだわり、私たちの強みを網羅的にご紹介しています。
無料ダウンロードはこちらから
オフィス移転を考えているすべての企業の皆様の一助となるべく、業界人しか知らない裏事情や知っておかないと損してしまうようなポイントを詳しくまとめました。
無料ダウンロードはこちらから
「オフィス移転が初めて!」という担当者の方、経営者の方必見!ご提案までの間私たちが考えていることや、工事はどういうふうに進んでいくのか。この機会に、ぜひご一読ください。
無料ダウンロードはこちらから