オフィスイノベーションの取り組み方法と4つのメリットについて深掘り!
ノウハウ 2023.10.04

人手不足の時代、そして働き方の変革の影響を受け、多くの企業が業務の効率化や快適なオフィス環境の構築に注力しています。「オフィスイノベーション」はその動きの中で注目されるトピックで、働く場としてのオフィスの最適化が目指されています。

本記事では、オフィスイノベーションの方法やその効果、取り組む際のポイントを解説します。

 

「オフィスイノベーション」とは働きやすさの再定義

オフィスイノベーションは、従業員の働く場を最適化し、新しいオフィスのコンセプトを導入したり、空間の再配置をするなどのアプローチを指します。ここ数年で、働き方の新しい形を追求するための策として、オフィスイノベーションに取り組む企業が増えてきています。

働き方の変革、それは「一億総活躍社会」実現のための取り組みとして、政府からもプッシュされている動きです。労働時間の見直しや、育児・介護との両立など、ワークライフの充実にフォーカスが当たっています。

オフィスイノベーションは、そうした働き方の変革をサポートするための方法の一つとして位置づけられています。

 

オフィスイノベーションがもたらす4つのメリットと導入事例

事例:株式会社スペースマーケット 様

オフィスイノベーションの効果として

  1. 生産性の強化
  2. コミュニケーション活性化
  3. 企業ビジョンの共有
  4. 心の健康サポート

が挙げられます。

続いて、これらの効果を具現化する実践的な取り組みをご紹介します。

 

企業の拡大や利益の増大に貢献する生産性の向上

オフ生産性向上は、企業の成長と利益増に密接に関連しています。

では、オフィスイノベーションにおいてどの方法が生産性向上に貢献するのでしょうか。

 

ペーパーフリーの取り組み

ペーパーフリーは、生産性アップのためのステップとして考えられます。紙を使用すると、複写やファイリング、収納スペースが必要となります。しかし、情報をデジタル化してクラウドに保管することで、文書管理の手間や物理的なスペースを減少させられます。そして、リモートワークやハイブリッドワークを採用する際、どこからでも情報にアクセス可能になります。

 

集中作業エリアの整備

高い生産性を維持するためには、集中作業用のスペースや設備の提供が欠かせません。集中を要する作業をするための静かなスペースが提供されることで、作業の質や効率が向上します。また、PCやネットワーク環境の確保も一緒に考えると良いでしょう。

 

対話のためのスペース整備

集中作業スペースの提供だけでなく、チームでの討議や意見交換ができる場を提供することも大切です。アイディア出しや情報の共有、議論など、共通の認識を持って取り組むための場が、業務の効率化に貢献します。オフィスイノベーションがもたらすコミュニケーションの活性化とは?

以下、その具体的な取り組みを示します。

 

フリーアドレスの導入

フリーアドレスは、固定席を持たない、自由な座席選びが可能な働き方を指します。席を自由に選べることで、日々の気分や業務の内容に合わせて最適な場所を選ぶことができます。従来の部署内でのコミュニケーションから一歩進めて、異部署間のコラボレーションも促進されます。

事例:FANTAS technology株式会社 様

事例:株式会社Magic Moment 様

 

人が自然と集まるスペースの作成

人が自然に集まるスペース、それを「マグネットスペース」とも言います。例として、コーヒーコーナーや自動販売機エリア、リラックスできるソファスペースなどが挙げられます。こうしたスペースがあることで、異なる部門や役職の人たちが自然に交流するきっかけを持つことができます。

 

意識の変革を促す取り組み

意識の変革、それは文化や働き方の変革を意味します。従業員同士のコミュニケーションの質や頻度を上げるためには、トップダウンのアプローチだけでなく、ボトムアップの取り組みも大切です。例えば、オフィスイノベーションに関するワークショップを開催し、従業員が自ら意見やアイディアを出し合うことで、コミュニケーションの質を高めることができます。

 

企業理念の浸透方法

「企業の理念浸透」とは、企業のビジョンや目的が社員全員に共有され、実践されている状態を指します。これにより、生産性向上や企業の活性化などのメリットが期待でき、様々な業界でその重要性が認識されています。

 

掲示板の設置

企業のミッションやビジョン、核心などを示す掲示板を、常に社員が見ることができる位置に配置することも、オフィスリニューアルの一環として有効です。社員の積極的な参加を促すことで、企業の核心の浸透や帰属感の醸成に寄与します。社員からの意見やフィードバックを収集するのも推奨されます。近年、オフィスの内装に合わせたデザインで、企業ロゴやメッセージを採用するケースも増えています。

 

クリエイティブなワークエリア

主体的かつ自立的な文化を持つ企業においては、「社員の作業空間」のアレンジが独特です。各社員が自らの席をアレンジしたり、使い勝手の良い収納を選んだり、ワークスタイルに適したカスタマイズを行うなどの工夫が見られます。オフィスリニューアルを通じて、より快適な作業環境の構築はもちろん、社員の好みや感性に合わせたデコレーションで、モチベーションの向上が図られるでしょう。

 

心の健康をサポート

オフィスリニューアルでは、メンタルケアのための多様なアプローチが試みられています。

 

休憩スペースの確保

高い業績を上げるには、適度な休息とリフレッシュが欠かせません。カフェスペース、ラウンジエリア、従業員専用の食堂など、ゆったりとした食事やドリンクを楽しむための休憩エリアの整備は、働くうえでのリラックスと集中のバランスを保つ助けとなります。

大手企業では、大規模な食堂やカフェ、マッサージ機や酸素カプセルの設置を、健康とウェルネスの一環として利用している場所もあります。フィットネスジムや効果的な休息を取るための仮眠エリアの提供も、最近のトレンドとなっています。特に、主にデスクワークを行うオフィスでは、こうしたリフレッシュやアクティブな環境の整備が重要とされています。オフィスタワーの上層階など、眺望の良いスポットを選ぶのも考慮に値します。

事例:株式会社データX 様

事例:キャシュモグループ 様

事例:株式会社カオナビ 様

 

カラーセラピーの活用

メンタルケアの一環として、オフィスレイアウトにカラーセラピーを導入することも考慮されています。「カラーセラピー」とは、その言葉の通り色彩を用いたセラピーです。オフィスに観葉植物などを配置することで、ストレス軽減はもちろん、空間の心地よさも向上します。観葉植物の効果は、リラックス効果だけでなく、目の疲れの軽減や癒しの効果があると言われています。自然の中で働く感覚を持つ人は、その他の人々に比べて、幸せ感が15%、生産性が6%、創造力が15%も高いと、ある研究で明らかになっています。

(出典:自然と共存するオフィス『バイオフィリックデザイン』)

照明の色合いを変えることもメンタルケアには有効です。作業に集中する場所には「昼光色」の明るい白、休憩スペースでは暖かいオレンジ系の「白熱色」がオススメとされています。心と体がリラックスし、作業モードと休息モードの切り替えが円滑に行えれば、業務の効率や心地よさが向上し、新しいアイディアや気づきをもたらす効果が期待できるでしょう。

事例:株式会社広和 様

 

オフィスイノベーションを行う際に注意すべきこと

オフィスイノベーションを行う際には、注意すべきポイントが幾つかあります。オフィスイノベーションを行ったにもかかわらず、期待通りの成果を得られない状況を避けるためにも、前もって確認しておくことが大切です。

 

フリーアドレスが効率を低下させるリスクも

オフィスの革新として、フリーアドレスの採用を検討するビジネスは増加しています。テレワークの普及に伴い、「ネット接続とデバイスが整っていれば仕事ができる」というスタイルが評価されるようになったことが背景かもしれません。

フリーアドレスを実践することは、チーム間のコミュニケーションを促進するメリットがありますが、定位置がなくなることでの不安やプレッシャーを感じるリスクも無視できません。さらに、自分だけのデスクがないため、一部のスタッフには集中しづらい環境となり、生産性に影響が出る恐れも指摘されています。フリーアドレスを取り入れる際には、オフィスの変革に際して「スタッフの理解を得る」「個人の作業スペースも提供する」といったアプローチを、継続的に進めることが重要となります。

事業内容や社内のカルチャーによって、フリーアドレスが適さないケースも存在するので、導入の是非や期待する成果をしっかりと評価しながら進めることが必要です。さらに、フリーアドレスの自由度と、部内の連帯感を高める固定の席を併用するというスタイル、グループアドレスの導入も考慮する手段として挙げられます。

 

マネジメントが難しくなる可能性

オフィスを新しくすることで、部署やグループの境界が変わることから、スタッフの位置や管理の方法が変わることが考えられます。「どのタスクにスタッフが取り組んでいるのか把握できない」「チームが分散してしまい、適切にリーダーシップをとるのが難しい」と感じるリーダーもいるでしょう。

オフィスの変革で大切なのは、空間の再配置だけでなく、こうしたスタッフの不安を解消し、共感を促しながら持続的に取り組むことです。

 

オフィスイノベーションを行うためのキーポイント

オフィスイノベーションを行う際には、注意すべきポイントがいくつか存在します。オフィスの改革を行ったとしても、「期待される結果が得られない」というケースも少なくありません。その要因としては、「社員のニーズを無視した改革」や「十分なコミュニケーションがとれていない」などが挙げられます。成功を収めるためには、以下のポイントに注意することが重要です。

 

社員のニーズを尊重する

オフィスリニューアルを行う際には、実際に働く社員の声を取り入れることが不可欠です。どんなに美しいデザインでも、実際に働くうえでの利便性や快適さが犠牲になっては意味がありません。

 

コミュニケーションの強化

改革の目的や理念を社員全員に伝えることは、その取り組みの成功の鍵となります。特に、組織の上層部がその意向を明確にし、社員に対して十分な説明を行うことが求められます。「なぜこの改革が必要なのか」、「その背景や目的は何なのか」を、具体的な言葉で伝えることで、社員の理解と協力を得ることができるでしょう。

 

シンプルなデザインを心掛ける

オフィスのデザインは、作業の効率化や社員の快適性を第一に考えるべきです。無駄な装飾や複雑なレイアウトは、かえって作業効率を低下させる原因となることがあります。特に、社員が使い慣れた機器やデバイスが存在する場合、それらを無理に変更することなく、新しいデザインやレイアウトに組み込むことが望ましいです。

 

まとめ

オフィスリニューアルは、単なる内装変更や設備導入だけでなく、企業の成果や社員のモチベーションを向上させる重要な取り組みとして位置づけられています。

成功のポイントは、「社員の声を尊重し、彼らのニーズや要望に応えること」、「十分なコミュニケーションを取り、その理由や背景を明確に伝えること」、「シンプルで機能的なデザインを追求すること」にあると言えるでしょう。オフィスの改革を通じて、社員のモチベーションや業績を向上させるためには、これらの要点をしっかりと押さえることが不可欠です。

目指す方向や解決したい問題点、期待する結果を明確にし、スタッフのフィードバックも踏まえつつ、積極的に実行していくことが望ましいです。

 

 

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