オフィスのコミュニケーションの源泉とは?作業の現場のトレンドをピックアップ
コラム 2023.10.04

オフィスにおけるコミュニケーションは、従業員のやる気を刺激し、生産力を上げるためのキーとなります。ですが、近頃ではコロナの影響やリモートの増加で、企業内のコミュニケーションの取り組みが欠けがちです。ただし、コミュニケーションの難しさを個人の努力だけで解決するのは効果的ではなく、組織としての改革が不可欠です。

この記事では、企業内のコミュニケーションを強化するための実際の方法を取り上げます。

 

オフィスのコミュニケーションの欠如、それは大きなテーマ

オフィスでのコミュニケーションの欠如は、人々の関係が深まらない結果となります。人間関係のトラブルは、離職の大きな理由として認識されており、業績に影響を及ぼすことも考えられます。

例えば、正確な情報や指示が伝わらない時、起こるべきではないミスが起こりうることがあります。情報の欠如が続くと、従業員間の疑念を生んでしまうかもしれません。報告、連絡、相談が円滑に進まない場面では、従業員は上司や同僚に助けを求めるのが難しくなります。個人中心の作業環境で新人がタスクを一手に引き受けると、精神的な問題や効率の低下が懸念されます。

反対に、コミュニケーションが充実したオフィスでは、新しい考えや改革が自然に生まれるでしょう。知識の共有が進み、組織全体のパフォーマンスも向上する可能性があります。また、従業員の主導性や能動性を伸ばすことも期待されます。

すべての組織の課題を克服し、快適で効率の良い作業環境を築くためには、十分なコミュニケーションが欠かせません。

 

オフィスにおける新しいコミュニケーションのスタイル

働き方の変化に伴い、古くからのオフィスと現代のオフィスでのコミュニケーションのスタイルも進化しています。現在、オフィスの存在意義や価値観の移り変わりとともに、その特性を考察しましょう。

 

コミュニケーションのニーズが変わってきている

かつては、正面対向(島型)の配置が一般的でした。部門内の情報伝達や進行状況の確認が中心で、組織の運営を効率よく行うための最適解でした。この配置だと、隣り合わせの従業員とのやり取りがしやすく、座席を移動することなく随時コミュニケーションをとれます。しかし、交流の場が制限されるため、通常接触のない従業員との接点を持つためには、飲み会などで自主的にアプローチする必要があったのです。今日、部門よりもプロジェクトベースでの作業が一般的となり、オープンなコミュニケーションが強調されています。インターネットの普及やオンラインミーティング、チャットツールの利用が一般化したことも背景にあります。そのため、部門や役職の枠を超えたコミュニケーションが今後ますます重要になるでしょう。そうしたホリゾンタルなコミュニケーションを推進する中で、個人の集中力を確保する空間も必須となってきます。

 

今後は“訪れたいオフィス”が注目される

オープンなコミュニケーションを高めるためには、オフィス内で感動的な経験や自発的なコミュニケーションを生み出す要素が必要です。すなわち、求められるのは従業員が訪れたいと感じるオフィスなのです。訪れたいオフィスとは、「個人の満足」と「チームの進歩」を併せ持つものです。

一体感や所属感を高めつつ、個人としての成長も促進する環境が求められます。

 

具体的な取り組み

  •  イノベーションや新しい取り組みを体験できるイベントやワークショップの開催
  •  フレキシブルなワークスペースの提供。たとえば、集中型の作業やグループワーク向けの部屋を配置するなど
  •  コミュニケーションをサポートするテクノロジーの導入
  • さまざまなバックグラウンドを持つ従業員間のコミュニケーションを促進する文化やイベントの導入
  •  メンタリングやコーチングプログラムの実施

 

オフィスにおけるコミュニケーションの向上を目指すための戦略

まず、オフィスのコミュニケーションを向上させるためには、経営陣やリーダーシップチームがその重要性を理解し、取り組みを支持することが必要です。次に、オフィスの配置や環境を見直し、従業員のニーズに合わせて変更を加えることが考えられます。例えば、オープンなスペースを増やしてコミュニケーションを促進する、または、集中型の作業スペースを確保するといったことです。さらに、社内のコミュニケーションをサポートするためのツールやプラットフォームの導入も重要です。これには、チャットツールやビデオ会議ツール、コラボレーションツールなどが考えられます。また、従業員にコミュニケーションの重要性を伝えるためのトレーニングやワークショップを実施することも効果的です。これにより、従業員がコミュニケーションのスキルや技術を身につけることができます。

最後に、組織の文化や価値観を共有し、それをもとにコミュニケーションを促進する活動やイベントを実施することも考えられます。

 

オフィスの構造・デザインの見直し

対話を深化させるための具体的な施策は次の通りです。

 

ゆるやかな配置

シンプルなレイアウトよりも効果的なのは、テーブルや椅子を非対称的に設置すること。このアプローチで、社員間のコンタクトポイントが増加し、会話がスパークしやすくなります。

事例:ソウルドアウト株式会社 様

 

回遊可能なオフィスデザイン

オフィスを自由に歩き回る流れを作るための家具の配置も一考の価値があります。このような動線にすることで、スタッフ間の触れ合いが増加し、対話の頻度も高まります。

 

フリーアドレス制度

固定の席での作業は、一定の人としかコミュニケーションのチャンスが限られてしまうことがあります。そこで役立つのがフリーアドレスの導入です。この方式のオフィスでは、社員は固定席を持たず、必要に応じて席を選べます。

日々異なる席での作業となり、隣の人も常に変わるので、多岐にわたる人々との接触が拡がります。

事例:ソウルドアウト株式会社 様

事例:株式会社Magic Moment 様

事例:旭化成ワッカーシリコーン株式会社 様

 

チームワークのための共同エリアを確保

共同エリアを整えることで、メンバー同士で情報を共有したり、話し合いのスペースとして利用できます。

1日ごとに予約可能な会議室や大きな作業テーブル、適切なサイズのミーティングエリアなど、チームの連携を高める空間作りがカギとなります。また、ホワイトボードやディスプレイ、移動しやすい家具を配置することで、タスクの効率もアップします。

 

リラックスして交流できる休憩エリアの設置

作業中だけでなく、短い休憩時間にも社員間でリラックスしたやりとりを楽しむスペースは、オフィスの対話を豊かにする役割を果たします。業務から一時的に距離を置き、心を開いて対話することで、思わぬ発見や新しいアイデアが生まれることも。

事例:アイグッズ株式会社 様

 

コミュニケーションが不足は注意が必要

オフィスでのコミュニケーションが不足すると、人々の間の関係性が築かれにくくなります。人間関係のトラブルは、退職の要因ともなり得るため、こうした課題には注意が必要です。効果的な対話のための環境整備は、企業全体の生産性向上や社員のモチベーションアップに繋がります。

今回の戦略を参考に、オフィスのコミュニケーションを再活性化させる取り組みを進めてみてはいかがでしょうか。

 

活動的な空間を設計する

社員のモチベーションを維持するためのリフレッシュとコミュニケーションのスペースを確保することが重要です。身体を活動させて気分を一新することで、仕事におけるエネルギーも増すかもしれません。活動的な場として、オープンスペースでのヨガ、瞑想ルーム、E-Sportsの部屋などが考えられます。こういった空間があると、企業も良い循環を生み出すことができます。そして、そういった活動を通じて自発的なコミュニケーションが生まれ、社員間の絆も深まることでしょう。

事例:キャシュモグループ 様

事例:ネットギアジャパン合同会社 様

情報提供ボードを設ける

テレワークの増加で、社員同士の会話の機会が減少しています。オフィスに社員の特性を強調する仕組みを取り入れることで、間接的な交流が生まれます。オフィスの特色を活かした壁面のデザインや社員紹介の看板、活動掲示板などを駆使し、コミュニケーションのきっかけを作ることが大切です。

 

効果的なコミュニケーションを促すオフィスのポイント

事例:ソウルドアウト株式会社 様

オフィスのコミュニケーション活性化には、留意すべきポイントが存在します。その要点について後ほど紹介いたします。

 

集中力を高める空間を提供する

オフィスの配置を考える際、コミュニケーションを促進する空間だけでなく、集中してタスクに取り組むことができる場所も欠かせません。コミュニケーションを優先するオープンスペースでは、社員のプライベートエリアが制限されます。「今、仕事に集中したい」と思ったときに他の社員から話しかけられると、効率が悪化する可能性があります。また、「集中しにくい」と感じることも考えられます。

「会話のできるエリア」と「集中できるエリア」の両方を提供し、効果的に利用できる環境を整備することが求められます。

事例:株式会社アクシス Next. 様

事例:株式会社アクシス 様

セキュリティの確保を徹底する

オフィスでの自由な移動は、社員間のコミュニケーションが活発になる一方で、「情報が漏れやすくなる」というリスクも伴います。外部や他の部署に秘密情報が漏洩する危険性があるため、情報管理の取り組みは適切に実施することが必須です。

「秘密情報に関する会話はオープンスペースでは避ける」「資料は確実に管理する」といった対策を確実に実施しましょう。

事例:DCM ベンチャーズ 様

 

まとめ

時代と共に、オフィスの役割やコミュニケーションのスタイルは変わり続けています。

現代のオフィスは、チームの発展と個人の成長を促進する「訪れたくなる場所」が期待されます。そのようなオフィスを作るためには、社員の価値観や働き方に着目し、この記事で触れた方針を導入してみることをおすすめします。

 

 

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