企業のブランド力向上は「大きな収益」への道筋
ノウハウ 2023.10.04

企業のブランド力を高めることは、ライバルとの違いを打ち出すだけでなく、市場での地位を強固にする要因となります。消費者の信用・信頼が増大し、売上成績や人事採用、スタッフのモチベーションアップにプラス効果が期待されます。

以下で、ブランド力の向上がどのような利点を生むのかを詳しく述べます。

 

企業イメージを高めることは「大きな収益」を生む

売上成果が伸びる

企業のブランドイメージの向上は、売上拡大の一因となります。ブランドを魅力的にすることで、消費者からの信頼や安心感を獲得し、競合他社よりも優れた立場を築くことができます。購入者は商品を認識してから実際の購入まで、複数のステップを踏みます。その過程での比較検討や評価において、ブランドの力が大きく作用します。

例えば、消費者が掃除器具の購入を考えている際、「高品質な掃除器具」というブランドイメージは、購買欲を引き上げる可能性が高いです。そして、そのようなブランドイメージがリピート購入を促進し、継続的な売上を実現する要因となります。

 

優れた人材を引き寄せる

近時、少子化と高齢化の進行により労働者数が縮小している中、多くの企業が人材を求めて競争しています。ここで、ブランドイメージを良好に保つことで、多くの志望者を引きつける可能性が高まります。さらに、企業の理念やカルチャーのイメージが浸透していれば、採用時のミスマッチを防ぐことができます。

 

社員のモチベーションが向上

良好な企業ブランドは、社員の帰属感を高める効果があり、結果として社員のモチベーションアップが期待されます。このモチベーションの高まりは、商品やサービスの質を向上させる要因ともなります。

 

顧客の満足度が高まる

スタッフのモチベーションが高い状態では、業務品質が上がります。それが結果として、質の良い商品やサービスを顧客へ届け、その満足度を高める要因となります。

モチベーションの高い企業においては、スタッフが主体的に発言や提案を行うことが多く、その結果、サービスや商品の質が更に上がることが期待されます。

 

ブランドイメージは即座には変えられない

企業のブランドを新たに築こうとしている方も多いかと思います。しかし、ブランドイメージを短期間で一新するのは困難です。特に、長くビジネスを行っている企業では、ブランドが既に固定されているケースが多いです。そのため、「望ましいブランドイメージ」と「現在のイメージ」が必ずしもマッチしないことを考慮しながら、長期戦略を構築していく必要があります。

 

企業のブランド力を強化する4つの方法

企業のブランドイメージ向上には、明確な戦術が不可欠となります。以下で、企業のブランドイメージを引き上げるための効果的な方法を解説します。

 

01.アウトサイドブランディング

アウトサイドブランディングというのは、顧客やビジネスパートナーなど社外を対象としたブランディング行動を指します。

製品の特長や将来の展望、企業の価値観などを積極的にアウトリーチします。企業のブランドイメージを上げるための施策として以下が挙げられます。

  • 企業のビジョンの明確化
  • ブランドの色調やアイコン、スローガンの決定
  • 商品パッケージや広告のデザイン
  • 価格戦略
  • Webページやデザイン制作
  • SNSの取り組み

企業のブランドを効果的に伝えるためには、視覚や音声の要素を取り入れることが鍵です。ロゴやスローガンは、ひとめで企業ブランドのメッセージが伝わるものにすると良いと思います。

 

02.インサイドブランディング

インサイドブランディングは、企業内をターゲットとしたブランディング活動を指します。企業のブランドイメージを内部で浸透させることで、従業員のモチベーションを向上させる効果があります。教育や内部コミュニケーションにより、企業のミッションが理解されれば、業務に対する熱意や意識が高まることでしょう。

インサイドブランディングが実現すれば、製品やサービスの質も上がるでしょう。具体的なインサイドブランディングの施策として、以下のアクションが考えられます。

 

快適な労働環境の提供

快適な労働条件の確保は、インサイドブランディングを推進する上での鍵となる要素です。長時間労働を改善するための具体的なアクションとして、次の2つを推奨します。

  • 長時間労働を推奨せず、より働きやすい職場環境を追求する
  • タスクの標準化や情報の共有により、効率的な業務運営

労働の質の向上、柔軟な労働スタイルの導入、労働の生産性の高まり、人材の育成等、良好な労働環境を実現することで、社員のロイヤリティを促進します。

 

経営陣による理念浸透を推進する

経営陣が新入社員に対して時間を取るのも有効です。インナーブランディングにおいて、企業理念を浸透させることは重要ですが、企業規模が大きくなると難しくなるケースも多々あります。

 

健康経営に取り組む

健康経営とは、社員の心と体の健康に配慮する経営のことです。心身が健康な状態であれば、仕事のパフォーマンスも向上します。そのため、メンタルケアや、ワークライフバランスの推進などに取り組むことが大切です。健康的に働ける社員が増えるほど、社内の雰囲気が良くなり、生産性や顧客満足度の向上も期待できるでしょう。

インナーブランディングについて、以下の記事でも詳しく解説しています。

 

03.ストーリーブランディング

ストーリーブランディングとは、企業や商品・サービスがもつストーリーを幅広く発信するブランディング手法です。創業者の想いや商品開発に至るまでの過程、企業の歴史などを発信し、企業イメージ向上を目指すとともに、他社との差別化を図ります。

ストーリーブランディングには、商品・サービスを広めるためのパンフレットや自社が出版した本、SNSを活用して発信するなどの方法が用いられています。発信媒体によって顧客層が異なるため、幅広くアプローチできるでしょう。

 

04.採用ブランディング

採用ブランディングとは、採用全般に関するブランディング活動のことです。企業の魅力を発信することで、優秀な人材確保を目指します。雇用条件や福利厚生に加えて、テレワークやフレックスタイム制などの柔軟な働き方が可能であることなど、企業で働くメリットを具体的に浸透させる必要があります。求職者に限らず、家族や友人などに対しても同様のブランディングを行うことで、総合的な企業イメージがアップするでしょう。そのため、採用ブランディングは継続的に行っていくことが大切です。

 

【事例あり】企業イメージの向上を目指す具体的な取り組みを紹介

ここからは、企業イメージを向上させるために実施した具体的な取り組み事例を紹介します。

 

無印良品

引用:無印良品

無印良品は、生活に欠かせない家具や寝具、食器などから化粧品や文具まで、豊富な商品を取り扱っている企業です。

企業理念である「自然と。無名で。シンプルに。地球大。」の企業イメージが、ナチュラルな生活を好む層からの支持を集めています。「これがいい」ではなく「これでいい」というイメージを定着させて、幅広い層に支持される企業イメージを確立しました。シンプルなデザインの商品が多く、生活に馴染みやすいのもポイントです。また、「豊かな低価格」により、品質と価格のバランスを保持しています。購入しやすい価格帯のため、すべての生活用品を無印良品で揃えることも可能です。

ブランドの統一感や独自の世界観が、顧客に受け入れられた事例といえるでしょう。

 

サイボウズ株式会社

引用:サイボウズ株式会社 採用サイト

サイボウズ株式会社は、企業向けのクラウドサービスを提供する企業です。ワークスタイルの幅を広げることを採用コンセプトに反映しています。例えば、「育児・介護・休暇制度」「在宅勤務制度」「副(複)業許可」「子連れ出勤制度」など、働きやすさを追及した戦略を実施しています。働きやすい企業イメージをさまざまな媒体でアピールすることで、採用ブランディングが成功した事例です。

 

まとめ

企業イメージが高まると、顧客の安心や信頼につながり顧客満足度がアップします。さらに、社員エンゲージメント向上にも役立ちます。企業イメージを高める方法として、アウターブランディングやインナーブランディングなどの戦略が効果的です。長期的な施策を実施し、企業イメージの定着を目指しましょう。

 

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実践的解説: インナーブランディングとは? 事例と実施方法で徹底理解 | 企業文化の革新へ

 

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