オフィスで取り入れるライトは、ブランドの印象だけでなく、「快適な労働環境」の構築にも密接に関連しています。
作業の集中力を高めたい、または場の雰囲気を活性化させたいと感じるようなオフィスの問題点は、適切な照明によって改善できる可能性があります。このため、今日はオフィスのライトの選定方法に焦点を当てて詳しくお話します。選ぶ際の注意点もお伝えしますので、是非参考にしてみてください。
オフィスのライトには多様なタイプが存在しますが、目指す効果やメリットにより、適した照明器具も変動します。そこでまず、オフィスに最適な照明を選定することによるメリットをご紹介します。
オフィスのライトをLEDにすることで、経費の節約が期待できます。
照明には主に、白熱灯、蛍光灯、そしてLEDの3種類が存在しますが、LEDは他の2つに比べて消費する電気の量が少ないという利点があります。さらに、一般的にLEDの寿命は長いとされています。購入価格は少し高めかもしれませんが、毎月の電気料金や交換の頻度が低減することを考慮すると、長期的に見てもメリットが大きいと言えるでしょう。
照明の質は、生産性の向上にも直結します。適切な明るさを持った照明を利用することで、業務の効率化が図れます。労働安全衛生法においても、照明や自然光の取り入れに関する基準が設定されており、「照度」の規定など、その必要性が強調されています。事業主は、照明や自然光に関して、著しい明暗の差が生じないようにし、また、眩しさを引き起こさない形で対応する必要があります。
引用:「労働安全衛生規則 第三編 第四章 採光及び照明(第六百四条-第六百五条)」(JISHA)
単に明るいだけの照明では不十分です。過度な明るさは目の疲れを引き起こし、業務効率の低下をもたらすかもしれません。照明は心理的な側面にも影響を及ぼすことから、健康的なオフィス環境を築くための鍵となる要因です。
これから、オフィスでの照明設置に際して重視すべき3つのポイントを説明します。詳しくご説明いたしますので、照明の導入や変更を考える際には、これらのポイントを基に計画を進めてください。
照明の選定において最も重要なのが、照明方式の選択です。照明方式には多くのバリエーションがあり、用途や空間によって最適なものが異なります。
オフィス全体や作業スペースを均一に明るくする方式。大勢が作業するオフィスや工場での利用が適しています。部屋を均一に照らすことで安定感が得られる一方、長時間滞在するとモノトーンに感じることも。
特定のエリアやアイテムを強調するための方式。展示物のハイライトとして美術館などで利用されることが多い。明るさのコントラストが強いため、長い時間過ごすと目の疲労が増えるが、照明の色合いや配置によりリラックス感も演出可能。
全般照明と局部照明を組み合わせた方式。特定の作業エリアや強調したい部分を照らすことで、結果的に全体の明るさを確保できます。全般的な照明だけでは不十分、また局部照明のみではコントラストが強すぎる場合に適しています。
オフィス環境でよく採用される方式。タスクエリアとアンビエント(空間全体)の二つの部分で照明を区分け。それぞれの部分に適切な照明を配置することで、効率的な作業が可能となり、エネルギーの節約にも寄与します。
照明方式の次に決定すべきは、光の色合いや明るさ。この選択に際しては、「色温度(ケルビン:K)」を参考にします。色温度は、光の色味を示す数値で、例えば、ろうそくのような暖かみのある光や、蛍光灯のクリアな白色光など、その特性を示しています。照明の場所や目的に応じて、最適な色温度を選定しましょう。活発な作業エリアは4000K以上、落ち着いた雰囲気の休憩スペースは3000K以下がおすすめ。
照明の方式と色温度が決まれば、次は具体的な照明器具の選定です。オフィスの目的や求める雰囲気に応じて選ぶことが大切です。主な器具の種類として、以下のようなものが挙げられます。
設置予定の場所や用途に合わせて、最適な照明器具を選定しましょう。
照明の選択時、注意しなければならない点がいくつか存在します。後々のトラブルを未然に防ぐため、これらの要点を事前にチェックしておくことが大事です。
オフィスの天井部分には、照明器具を取り付けるための配線の装置がすでに備えられていることが多いです。各照明器具には、対応する配線のタイプが決まっているので、その互換性は前もって確かめるべきです。適合しない配線で照明を無理やり取り付けると、配線の不具合や漏電のリスクが考えられます。適合しない場合、専門の電気工事を頼む選択も考えられますが、それに伴う工事費の問題も考慮しなければなりません。
明るさの感じやすさは、年齢に応じて変わることがよくあります。
年を取るごとに視力は低下し、光を感じる能力も減少するので、高齢のスタッフは若者よりも明るめの場所での作業を求めることがあります。労働する年齢層の特性を考慮し、最適な明るさの照明を選定することが大切です。さまざまな年齢層の人々が在籍しているケースでは、照度の計算を基に照明を選定すると良いでしょう。
照度とは、照射した面の明るさを示す指標です。調光や調色機能を持つ照明器具を利用すれば、様々なニーズに合わせて明るさを調節でき、全ての年齢層の要望に答えられるはずです。
オフィスの特色を踏まえて照明を選ぼうとしても、壁や床の色調によっては、光の質感が期待と違って映ることが考えられます。暗めの壁色は室内を陰影を増す効果があり、一方で白い壁は、光を反射させて眩しくなる可能性があるのです。照明選びの際、オフィスの内部デザインにも目を向けることは欠かせません。
オフィスの配置計画をする際には、照度の計算も欠かさずに実施しましょう。また、あまりに奇抜なデザインのものを選択すると、目立ちすぎて仕事の集中を妨げることがあるので、オフィスの全体的な雰囲気に適合するものを選ぶことが望ましいです。
オフィスで使用する照明は、その全体の雰囲気や従業員の作業の質に大いに影響を及ぼします。デザインだけでなく、明るさや照明の方式など、空間の特性にマッチしたものを選択することが鍵となります。この度紹介した内容を胸に、スペースの目的やタスクの内容を加味して、最適な照明の選択を目指してください。
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