働きやすい職場の実現法!2023年版:労働環境の7つの秘訣と効果的な改善策
ノウハウ 2023.10.11

日本の多数の企業では、長時間労働が原因でのストレスや不快なオフィス環境が労働環境の再検討を加速させています。しかし、どのようにして理想的な職場をつくれるかについて、経営層や人事部門が困惑していることも事実です。

実際に、どうすれば従業員全員が「快適な職場」と感じるか、どんな取り組みが求められるのでしょう。

この記事を通じて、職場環境の改良に尽力する経営者や担当者へ、快適な職場の要因や利点について深く掘り下げます。さらに、その実現に向けた実用的なアプローチも紹介します。最後までご覧ください。

 

良好な職場環境をつくるための3つのメリット

まずは、働きやすい職場を整えることの3つのメリットに焦点を当ててお伝えします。

 

01. 作業効率の向上

快適な職場環境を構築する利点として、作業効率の向上が挙げられます。作業に専念できる環境は、落ち着くスペースや相談しやすい場所が整えられています。また、個別のブース会議エリアも設定されており、作業に集中するための場が提供されているのです。対人関係のストレスや業務ストレスの軽減は、従業員のやる気を引き上げる効果があります。

 

02. 従業員の安定した雇用

働く上でのバランスや継続的な教育、評価体制が整備された職場は、従業員の安定した雇用を促進します。快適でバランスの取れた職場は、従業員の長期的な雇用を実現する可能性が高まります。離職を減少させることにより、人材の育成や教育に関する経費も削減できます。逆に、働きがいのない職場は「残業の頻度が高い」「フェアな評価がされない」など、従業員のストレスを増大させる要因となります。従業員の健康が損なわれるリスクも高まるので、適切な対応が必要です。

 

03. 企業ブランディングの向上

快適な労働環境は企業の魅力を外部に伝える要素として、ブランドイメージの向上に貢献します。良好な職場としての評価は、採用時のアドバンテージとなり、才能ある人材の確保にも繋がるでしょう。従業員が自社に誇りを持つようになり、その結果、提供するサービスの質も向上する可能性が高まります。

 

良好な労働環境の7つのポイント

良好な労働環境を持つ企業には特定の要点が見受けられます。ここでは、7つの主要なポイントを詳細にお伝えします。あなたの企業の状況と照らし合わせながらご確認ください。

 

01.健全な人間関係の形成

快適な職場の特徴として、人間関係が健全であることが挙げられます。上司、部下、同僚との間に円滑なコミュニケーションが取れることで、相談事もスムーズに行えます。職員間の深い信頼関係が形成されていると、仕事も円滑に運ぶでしょう。もし、職場でのいじめや不適切な行為が見られたら、速やかな対応が必須です。それは倫理的な問題だけでなく、業績にも悪影響を及ぼす可能性があるからです。

 

02.作業に最適なオフィス環境

作業に集中しやすいオフィスとは、適切な温度や湿度、明るさの調整がされている場所で、快適なデスクや椅子などのオフィス家具が整っている特性があります。高すぎる温度や低すぎる湿度のオフィスは、不快感を与えるだけでなく、従業員の健康へのリスクも増加する可能性があります。適切に調整された環境は、ストレスの低減と作業の集中力の向上に貢献します。

 

03.業務改革の柔軟性がある組織文化

良好な職場環境の中では、古くからのやり方に固執することなく、時代や状況に応じて柔軟に業務改革を進める組織風土が醸成されています。例えば、テレワークの取り入れやデジタルトランスフォーメーションの推進など、新しい取り組みやシステムの導入が可能となっているのです。管理層がオフィスの現状や従業員の状態を適切に把握し、円滑な情報共有を行うことで、作業が滞りにくいのも一つの特色と言えます。

 

04.均衡のとれた労働環境

良好な職場の環境は、労働法に基づく勤務時間を守り、過度な残業を許容しないという姿勢があります。法定労働時間や残業の上限に関する法律の規定を厳守しています。労働時間が一定の時間を超える場合に十分な休憩時間を設けることも、良好な職場の特徴となっています。ビジネスの世界でも、ワークライフバランスの尊重が浸透してきており、企業側も従業員が適切な労働時間で仕事ができるよう配慮しているのです。

 

05.従業員のスキルアップをサポートする教育環境

良好な職場環境は、従業員の成長をサポートする教育体制がしっかりと築かれているという特徴を持っています。新人だけでなく、各部署や職階ごとにも研修が行われています。例として、従業員のキャリアプランに応じてOJTやOff-JTの教育方法をうまく組み合わせている企業は、効果的な人材の育成ができています。OJT、すなわち「On the Job Training」は、実際の業務を通じて行われる指導手法です。一方、Off-JT、すなわち「OFF the Job Training」は、専門家によるセミナーや講習を通じて知識やスキルを学ぶ方法を指します。さらに、資格取得や研修への参加をサポートする制度もあり、従業員が自らのスキルアップを意欲的に進めるための支援が行われています。

 

06.従業員の明確かつ公平な評価体系

良い労働環境を持つ職場では、評価基準が従業員全体に明瞭に伝えられ、公正な評価制度が適切に運用されています。その上で、同一労働同一賃金の考え方も強く意識されているのが特色です。これは、正規と非正規の従業員間の待遇格差をなくす取り組みを指します。近い将来、同一労働同一賃金をより強く求める動きが活発化すると予想されるため、先んじてこの制度を整備することが望まれます。

 

07.充実した福利厚生プログラム

良い職場環境のもう一つの特色は、福利厚生が手厚くなっていることです。従業員が病気や育児、介護などの理由での退職を避けられるような制度が実装されています。有給休暇を気軽に取得できる風土も大切な要素です。従業員の健康を大切にする取り組みとして、定期的な健康診断だけでなく、スポーツクラブの割引やメンタルヘルスの研修なども取り組まれている企業が増えています。住宅に関する補助や手当ても大切な福利厚生の一部です。これらの手当が整備されていると、従業員は金銭的、精神的な安定感を持ち、より一層の業務遂行が期待できます。

 

良好な労働環境を築くためのアプローチ

以下では、先ほど紹介した良好な労働環境の7つの要素を具現化する方法を解説します。これらの手法を取り入れて、素晴らしい職場環境を構築してみましょう。

 

指導者制度の活用

指導者制度の活用により、企業内のコミュニケーションが向上し、社員間での教育の充実が実感できるようになります。指導者制度とは、直接の上司以外からのアドバイスやサポートを受けるための体制を指します。

会社の中で新入社員へのサポート役として先輩社員が指導者となるケースはよくあります。直接の上司とは違い、気軽に質問や相談ができ、悩みを独りで持たずに解決へと導くことができ、結果的に離職のリスクを軽減する効果が期待できます。指導者を介しての社員間の交流が増えることで、より良好な人間関係が築けるようになります。指導者となる社員も、その役割によって意識が高まり、積極的な行動が促され、それが自身の成長に寄与する点が強みとなります。

 

職場環境の最適化

効率の良い職場を築く上で考慮すべきは、室温、湿度、そして明るさの三つの要素です。快適な温度や湿度、明るさを保持することが大切です。目安として、室温は17度から28度、湿度は40%から70%、そして明るさはデスク上で750ルクス以上を維持することが望ましいです。

デスクワークを考える時、使用するデスクやチェアの選択は、作業のしやすさに直結します。家具の展示場を訪れて、直接使用感やサイズを確かめるのがベストです。ただの説明書では、実際の感触や使い勝手の違いを捉えにくいため、失敗を避けるためには実物を試すことが大切です。デスクの選択においては、使用者の体のサイズや業務内容に合わせたものを選ぶことが求められます。例えば、多くの資料を使う作業をする際には、それを考慮することが大切です。そして、チェアの選び方は、社員の疲れを大きく左右します。長時間の作業でも快適なオフィスチェアを選択することで、疲労の蓄積を抑えることができ、これによって作業の効率向上も期待されます。

 

オフィスのレイアウトの最適化

良好なオフィスのレイアウトを達成するためのステップを以下に示します。

  • 社員からのフィードバックを集める
  • フリーアドレス体制の採用を考える
  • 大規模な配置の変更はエキスパートの意見を求める

社員への事前のヒアリングを実施し、オフィス配置の目標を明確にすることが先決です。この時、考慮すべきはフリーアドレス体制の採用です。フリーアドレスとは、指定された席に縛られず、オフィス内で好きな場所での作業が可能な配置スタイルを意味します。異なるメンバーと日々隣り合わせることで、異なる部署間のコミュニケーションの機会が増えます。さらに、プロの意見を取り入れることで、自社に最適な配置の提案や計画、それに伴う工事や家具の手配などをスムーズに行えるでしょう。

 

DXの実践と効果

DXの取り組みを進め、業務効率の向上や適切なワークライフのバランスを求めることが大切です。DXはデジタルトランスフォーメーションを示す言葉として用いられ、データやデジタル技術を駆使してのビジネスモデルの革新を意味します。例として、電子文書の導入、クラウドを利用した経費申請や出勤・退勤の管理の自動化等が考えられます。さらに、タブレットやロボット技術を用いた無人受付は、コスト削減や訪問者に提供するサービスの質の向上に繋がります。

システムの新規採用の際は、その機能性だけでなく、実際に社員が使いやすいかどうかも確認することが必須です。さらなるDXについての詳細を知りたい方は、別の記事もご参照ください。

 

組織の制度の更新

従業員評価や福利の体系を再検討することで、明瞭な基準に基づきスタッフを評価できるようになると共に、より良いワークライフのバランスを実現する手助けとなります。人事の評価システムは、結果だけでなく行動や取り組みも評価する方向性へと変革することが推奨されます。過程を評価することで、スタッフの意欲やモチベーションが高まると考えられます。さらに、スタッフの成長を後押しするために、専門資格の取得サポートや業務に役立つスキルの研修の提供が効果的です。

福利厚生の提供は、豊富にするだけではなく、アクセスしやすさも考慮すべきです。例えば、有給の取得を奨励するための特定の日の設定や、有給使用推奨日を設けることが挙げられます。組織の制度は、一度整えたら完了というわけではありません。継続的に見直しを実施し、常に働きやすい環境を追求していく姿勢が大切です。

 

ハラスメントへの認識向上活動

ハラスメントに関する啓発は、快適な職場環境を築く上で欠かせません。全スタッフがハラスメントに関する正確な理解を持つことが大切です。ハラスメントが生じる背後や理由、そして企業がどう対応すべきかを共有することが重要です。

もしハラスメントが起こった場合、専任のカウンセラーや相談窓口を設けることが推奨されます。内部ではなく、第三者の機関に相談を依頼する方法も考慮する企業も増えています。明確なハラスメント対策を策定し、問題行動をとった者にはそれに基づく処置を実施することが求められます。

 

職場環境向上のための補助・助成金の活用

快適な職場環境を実現するための取り組みには経費が発生しますが、補助金や助成金の活用が有効です。この記事では、国が提供する「働き方改革推進助成金」と「IT導入補助金」の2つを紹介いたします。

 

01. 働き方改新推進助成金の概要

厚生労働省が実施している働き方改新推進助成金は、働き方の変革を進める中小規模の事業者向けの助成金プログラムです。以下の4つのコースが選択できます。

  1. 勤務時間削減・年次休暇促進コース
  2. 休憩時間の確保コース
  3. 勤務時間の適切な管理コース
  4. 団体の協力コース

勤務時間削減・年次休暇促進コースを選択すると、最大240万円の助成を受けることが期待されます。

 

02. IT活用補助金の詳細

経済産業省の提供するIT活用補助金は、ソフトウェア料金やクラウドサービスの使用料などを対象とした補助金プログラムです。ビジネス効率化や成果向上をサポートする目的で実施されています。IT活用補助金には、標準枠と感染リスク低減ビジネス枠の2つのカテゴリが存在します。感染リスク低減ビジネス枠は、感染症リスク対策の施策を後押しするためのものです。働く環境の最適化を目的とする場合、標準枠を活用することをおすすめします。標準枠での補助の上限は450万円に設定されています。

 

まとめ

快適な労働環境を整えることで、生産性アップ、スタッフの離職率低減、そして企業のブランド価値向上などの多くのメリットが期待されます。現代では、全国的に働く環境の再評価が強く求められている中、企業の労働環境を改善する取り組みは非常に重要な課題となっています。

メンタリングの取り入れやDXの進行、オフィス配置の見直し等、多くのアプローチが考えられます。さらに、助成金を活用することで、コストを抑えつつ労働環境の改善を実現することも視野に入れるべきです。スタッフのワークライフのバランスを確保し、同時にビジネスの成果を高める取り組みを積極的に進めていきましょう。

 

【OFFICE】会社・サービス案内

オフィスの企画・設計デザイン・施工サービスの案内資料です。ミッションや役員紹介、売上推移などの会社情報や、ワークスペースプロデュース〜デザインの考え方やコンセプト、こだわり、私たちの強みを網羅的にご紹介しています。

無料ダウンロードはこちらから

 

【オフィス移転の最強ガイドブック】なかなか聞けないコスト削減ポイント

オフィス移転を考えているすべての企業の皆様の一助となるべく、業界人しか知らない裏事情や知っておかないと損してしまうようなポイントを詳しくまとめました。

無料ダウンロードはこちらから

 

【サービスの流れや詳しいタスクを知りたい方必見!】オフィス移転の物語

「オフィス移転が初めて!」という担当者の方、経営者の方必見!ご提案までの間私たちが考えていることや、工事はどういうふうに進んでいくのか。この機会に、ぜひご一読ください。

無料ダウンロードはこちらから

ご相談は
こちら