オフィスでのBGMは本当に必要か? 導入時のメリットやリスクを詳細に
ノウハウ 2023.10.04

オフィスの心地よさを生み出す要因の一つに、BGMが挙げられます。適切な音量での音楽は、従業員に多くのプラス効果をもたらします。しかしながら、BGMの選曲次第で、実際の作業を邪魔したり、オフィスのムードを悪化させるリスクも。

この記事では、オフィスでのBGMの必要性や、そのメリットや選曲のポイントを深掘りしてみます。

 

BGMをオフィスに取り入れると「生産力アップ」が望める

オフィスでのBGM活用の最大の利点は、生産力を上げる可能性があること。従業員が音楽を楽しむことで、企業の生産性がどう向上するのか、主要な理由は以下の3点です。

 

01. ストレスの軽減

オフィスのBGMによる生産性の向上の背後には、音楽の「気分誘導効果」でのストレスの緩和が関係しています。この「気分誘導効果」は、音楽が人々の感情に作用する現象です。ストレスの多い状態での作業は、パフォーマンスのダウンや生産性の損失の原因に。平成29年度の厚労省の統計によれば、仕事ストレスを強く感じる人の比率は58%でした。

引用元:「労働安全衛生調査」(厚生労働省)

気分誘導効果の音楽に関する研究は、多く行われてきました。それにより、音楽を通して不安が和らぎ、心地の良い気分になることが示されています。

 

02. オフィスのムードを柔らかくする

オフィスのBGMで、組織全体のムードがソフトになります。コミュニケーションが乏しいオフィスの場合、従業員の冷たい作業音だけが際立ってしまい、張り詰めたムードに。静寂な空間だと、細かい音までクリアに聞こえるため、緊張感や圧迫感を感じやすくなります。そこで、BGMを適切に流すことで、無用な緊張を避けて作業に専念できるように。そして、オフィスを訪れるクライアントや求人希望者なども、良好な印象を受けるでしょう。企業のイメージアップにも、BGMの活用は有効です。

 

03. ノイズ削減のマスキング効果が望める

BGMをオフィスで流すことで、マスキング効果を利用してノイズの削減が期待できます。このマスキング効果は、特定の音が別の音で覆われるため、耳に入りにくくなる現象を指します。電車内での会話などが、意識しなくても耳に飛び込んでくるように、静かな環境では小さな音でも気になりやすくなります。他の従業員の話し声やPCのキータッチ、書類の音などは気になってしまいます。

BGMをかけることで、マスキング効果を活かし、これらのノイズが気になりにくくなり、集中を妨げる要因を削減できます。

 

オフィスでのBGM、3つの注意点

オフィスでBGMを取り入れる際には、上述したようなメリットを最大限に享受するため、適切な選曲が必須です。さらに、トラブルのリスクを回避する使用方法も考慮が必要です。

BGMの効果的な利用方法と、気をつけるべき3つの要点を挙げてみました。

 

01. 音量に気を使う

マスキング効果は、同じくらいの音が被ることで発生します。従業員の集中を邪魔しないためにも、BGMの音量は注意が必要です。集中を損なわない最適な音量は、おおよそ70dbです。85dbを超えると、反対に集中の妨げとなる可能性があります。また、スピーカーの配置も大切です。近くの人が気にならないよう、配置や席の配置、仕切り等のレイアウトの最適化も考慮すると良いでしょう。

 

02. 集中妨げとならない音楽を選ぶ

音楽の種類も、集中力に影響する要因です。J-POPや人気映画のテーマソングなど、メロディが印象的な曲は避けたほうが良いでしょうこのような楽曲は、集中を乱す原因になる場合があります。逆に、クラシックやジャズ、ヒーリングミュージックなど、メロディが単調である、あるいは、無機質な楽曲がおすすめです。

 

03. 著作権に関する法的なトラブルを避ける

オフィスでBGMを流す場合、著作権に関する法的問題も念頭に。公共の場で音楽を流す場合には、JASRACなどの著作権団体に利用料を支払う必要があります。利用料を支払わないと、違法行為となり、法的なトラブルの原因になります。したがって、オフィスでBGMを利用する際は、著作権に関する法律や規定をしっかりと理解し、適切に手続きを行う必要があります。

 

オフィスBGMは目的に応じての選び方が鍵

オフィスのBGMの利点を最も引き出すためには、先に述べたポイントを心に留め、目的を明確にして選んでいくことがキーポイントとなります。この部分で、目的に応じたBGMのおすすめジャンルを紹介していきます。

 

集中力をアップさせるBGMとは

集中したいとき、クラシックやジャズは最適といえます。心を落ち着ける効果もあり、仕事の効率もアップする可能性が高まります。さらに、クラシックやジャズは幅広い層に受け入れられる点も強み。主張が強すぎず、オフィスを訪れる訪問者にも良い印象をもたらします。

 

アイデアが湧きやすいBGMとは

新しいアイデアを引き出したいとき、アップテンポのトラックを取り入れてみるのはどうでしょう。テクノやハウスミュージックが良い例です。オフィスのブランドイメージに合わせた選曲を目指しましょう。加えて、歌詞のついた楽曲やラジオの放送も良い選択となりえます。意識せずに耳にしたフレーズが、新しいアイデアの種を蒔くかもしれません。

 

リフレッシュにピッタリのBGM

仕事の効率を上げるには、業務時間と休憩時間の間にはっきりした違いを持たせることが大切です。業務中は集中力をサポートする音楽、休憩時間には異なる楽曲で心をリフレッシュさせるとよいでしょう。スタッフの気分転換には、人気のある洋楽やJ-POPが最適。音楽をキッカケにしたスタッフ間のコミュニケーションが活発化するかもしれません。

 

オフィスBGMの活用例として

オフィスのBGMは、活気ある働きやすい環境を整える上で欠かせません。だが、どう導入すればよいか、悩む人も少なくないでしょう。

最後に、BGMの導入を考えている方向けに、参考となる事例を紹介します。

 

自然音のシステム「R-LIVE」(アールライブ)

「R-LIVE」は、耳には聞こえない高周波を持つ自然の音をキャッチし、特定の空間で再生できるシステムです。季節や時間の変化をハイレゾの形で録音しているので、とてもリアルな音楽体験ができます。まるで実際の自然の中にいるかのような、心地よい音楽体験が魅力。特定のメロディに気を散らすことなく、リラックスしながら集中も深まるでしょう。「川のせせらぎ」や「小鳥のさえずり」「木々のざわめき」には、20kh以上の超高周波が含まれており、これが人の感覚にプラスの影響をもたらします。この自然の響きはオフィスの様々な場所での活用が推奨されています。

 

まとめ

職場の環境は離職の要因ともなることが多い。適切なBGMの選択で、快適な職場を実現することを目指しましょう。オフィスでのBGMの活用は、生産性を向上させる上で非常に有効です。しかし、注意点も多いため、適切な利用方法を心がけることが大切です。

安易にBGMを流すだけでは、逆に生産性を落とすリスクも生じます。しっかりとした選曲や音量設定、そして法的な問題も避けるための準備をして、最大限の効果を得るようにしましょう。さらに、聴覚だけでなく、視覚や嗅覚も生産性に影響を及ぼします。

最良の職場環境を構築するため、現状分析からスタートすることをおすすめします。

 

 

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