いまやオフィスデザインは業務効率化を目指す企業にとって必要なものになってきています。
実は小規模なオフィスほど、簡単に取り組めるのがオフィスデザインなのです。どのようにすれば簡単に取り組めるのか、5つのコツをご紹介します。
業務の効率化や従業員のモチベーションアップなどの効果を狙ったオフィスデザインは、いまや会社の規模に関わらず企業にとって必要不可欠なものとなっています。オフィスデザインの変更は費用や時間もかかるので二の足を踏むところですが、小規模オフィスでのオフィスデザインに関しては、コツをつかめば簡単に行うことも可能です。
オフィスデザインを考えるにあたり、まず一番気になるのがどこから手をつけるべきかということではないでしょうか。オフィスデザインは業務効率化という目的のほか、企業全体の姿勢やあり方が示される表現方法でもあります。企業の何を示したいのか、どういう内容にしていきたいのか、オフィスデザインのコンセプトを決めることがなにより大切です。
大規模な企業だと、部署ごとに応じたデザインが必要になる場合がありますが、小規模オフィスだと企業全体のデザインを統一することが可能です。そういう意味からも、小規模オフィスのデザインコンセプトは、大規模オフィスと比べると比較的決めやすい傾向にあります。
オフィスデザインというと、デスクや椅子、壁紙などをどういう色や柄にしようかなど、デザイン面に意識がいきがちです。ですがデザイン面にばかり気持ちが行き過ぎると、コンセプトがぼやけてきたり、何が目的だったのか見落とされてしまったりする可能性があります。
具体的なデザインを考える前に、ゾーニングをしっかり構築する必要があります。ゾーニングとは、オフィスにおいて快適な作業環境を実現するために、従業員のデスクや椅子、書庫やコピー、複合機などのオフィス機器をどこに配置するのか、どのようにまとめるのかということです。ゾーニング計画は具体的にオフィスデザインを行う上で設計図にもなることなので、従業員の動線や効率化を見極めながらしっかり決めていく必要があります。
小規模オフィスの場合はスペース全体が把握しやすく、動線や効率的な作業環境も時間をあまりかけずにゾーニング計画がたてやすいでしょう。
コンセプト、ゾーニング計画がまとまったら、具体的なオフィスデザインに移りましょう。デザインを行うにあたり大切なことは、従業員のモチベーションを上げ、また作業を行う上で意識を集中できるようなカラーを選ぶことです。デスクや椅子、ミーティングテーブルやライト、備品にいたる、オフィスを構成する細部までもどういうカラーを使用するのが一番効果的なのか熟考する必要があります。
その際に考慮したいのが、コーポレートカラーです。CI(コーポレート・アイデンティティ)を持つ企業では、CIに使われているカラーを、オフィスデザインのアクセントカラーにすえてもよいでしょう。CIを持っていなくても、ある特定のカラーが企業を表現するものであれば、配色のひとつとして採用するのもよいでしょう。そういうコーポレートカラーを配色に取り入れることで、自然に従業員の意識の中に連帯感や仕事への意欲も高まるものです。
オフィスデザインを行う目的に、従業員のモチベーション向上や生産性アップというほかに、業務の効率化があることを忘れてはなりません。
無駄な経費を抑え、収支バランスを取ることもオフィスデザインの目的のひとつです。そのためにオフィス内の空調、音響や照明についても配慮することが大事なのです。空調、音響や照明はゾーンニングとも関係があります。従業員の集中するゾーンには業務内容に応じた照明、空調、あるいは音響の配備が必要です。これらを状況に応じて段階的に切り替えられるような設定が望まれます。
たとえば暑い中、あるいは寒い中での業務や、暗い中での作業は大変非効率です。常態化すれば健康を害する場合もあるでしょう。常に快適な環境を従業員に提供できるかもオフィスデザインの一部となるのです。照明や空調の適切な配置と管理は直接経費にも影響します。ゾーニングと合わせて空調や照明などの設備の配置も考慮しておくとよいでしょう。
小規模オフィスの最大のメリットは伝達や業務の流れのスピード感ではないでしょうか。オフィスデザインを行うにあたって、小規模オフィスはコンセプト、ゾーニング、カラーなどのデザインの決定や選定も、スピード感を持って行える環境にあります。すぐ行動に移せて決定までにあまり時間をかけることなく実行できるという利点を生かしていくのは大切なことです。
また、小規模オフィスの特色として、従業員の意見を集約しやすいというのもメリットといえるでしょう。小規模だからこそ従業員の意見を募り、まとめ、反映しやすいのです。従業員側にとっても、自分たちの意見を取り入れたオフィスで仕事をするのは気持ちが良いものです。
モチベーションや生産性だけでなく、定着率向上にもつながる可能性もあります。このように多方面からメリットの多いのが、小規模オフィスでのオフィスデザインです。結果にもつながりやすいオフィスデザイン、取り組んでみませんか。
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