リポクリニック 様 | クリニックデザインインタビュー

医療だから、安心・安全は大前提
その先の人生をより良くするためだからこそ「命を大事にする」

美容外科医として、確かな技術と豊富な経験を持つ福田越先生。
豊胸手術3,500件以上、脂肪吸引10,000件以上を手掛け、形成外科系雑誌への寄稿や学会発表も積極的に行うなど、その幅広い知識と経験は業界内でも高く評価されており、今、注目を集める医師の一人です。

そんな福田先生の医療のルーツは、麻酔専門医としてのご経歴にあります。
福田先生は、麻酔の専門知識を強みに、安全第一を最優先とする美容外科クリニック「リポクリニック」を東京・表参道に開業されました。
安全を最優先に、お客様一人ひとりに適切な施術を提案し、わかりやすく丁寧な説明を常に心がけていらっしゃいます。

今回のインタビューでは、開業までのプロセスやクリニックづくりについてのお話はもちろん、福田先生が重視されている「安全性」への想いや、美容外科医としての矜持についても伺いました。 

リポクリニック 
福田 越 院長

生涯にわたって問題が起こらない質の高い手術を目指して 

当院リポクリニックでは、「自然で美しい本物の胸に」「生涯にわたってトラブルが起きない」「脂肪にいいことは全部やる」というコンセプトのもと、徹底的に無駄を排した結果にこだわる手術を提供しています。また、大学病院やがんセンターと連携し、乳がん術後の乳房再建にも積極的に取り組んでいます。
脂肪注入後も一般病院でフォローできるレベルの安全性を確保し、生涯にわたって問題が起こらない質の高い手術を追求しています。脂肪吸引に関しても、現状で最良と考えられるVASERや、日本初導入となる最新のPAL(microaire社)を使用することで、より精密で負担の少ない施術を提供しています。
特に、海外や全国から指名を受けることの多かった顔の脂肪吸引に関しては、吸引部位ごとにオーダーメイドのオリジナル器具を作成し、細かく使い分けることで、より自然で美しい仕上がりを実現しています。 

私はこれまで、10年以上にわたり美容外科医として脂肪吸引や豊胸手術を専門に行ってきました。勤務医時代には、大手の美容外科クリニックに所属し、豊胸手術は3,500件以上、脂肪吸引は10,000件以上の症例を担当しました。その中で、多くの患者様から指名をいただき、全国各地から来院される方々の施術を担当する機会に恵まれました。 

勤務していたクリニックは広告にも力を入れていて、集客の面では安定した環境でした。組織の一員として数多くの手術を経験することで、技術の向上に努めることができましたし、統括院長やセミナーの指導医も務め、多くの後進の育成にも携わりました。そうした経験を重ねる中で、次のステップとして独立を考えるようになりました。 

独立を意識するようになったのは、自分が本当にやりたい施術、目指す理想の美容医療と、所属する組織の方向性との間に少しずつギャップを感じるようになったからです。私が目指すのは、徹底的に無駄を排し、長期的な美しさと安全性を追求する美容医療です。これまで積み上げてきた経験と技術を活かし、私が理想とする美容医療を提供するための新たな一歩を踏み出したのです。 

麻酔専門医の視点で実現する、安全で負担の少ない手術

私が美容医療を提供する上で特にこだわっているのが麻酔です。近年、美容外科での悲しい事故をたびたび耳にしますが、そのほとんどは手術中の麻酔関連の事故です。実は、その場ですぐ対応できれば結果が違っていたケースも多いのです。麻酔科専門医は、そういった手術中に低確率で起こるアクシデントに対応するスペシャリストです。何か起きた時に迅速に対応するだけでなく、そもそも何も起こさないことが大切です。
リスクをゼロにすることはできませんが、1%の確率を0.1%、0.01%にするための事前の予防が重要なのです。 

私が美容外科医を志す過程で、麻酔の重要性を強く認識する出来事がありました。医学部在学中、病院実習で手術を見学していた時のことです。手術中に患者さんの心停止が起こり、その場にいた医療スタッフが動揺する中、麻酔科の医師が駆けつけ、瞬く間に無駄なく処置・治療を行い、患者さんを救命しました。その姿を目の当たりにし、「どんなジャンルの医者でも、医者である以上、まずは救命や救急のスキルが大事だ」と痛感し、私の医師としての考え方に大きな影響を与えました。そんなこともあって、美容外科医に進む前にまずは救急対応のスキルを身につけることが必要だと考え、麻酔科医の道に進むことを決意しました。研修病院の協力もあり、最短の3年目で麻酔科標榜医・認定医を取得。その後も麻酔科専門医の取得を優先する道を選びました。 

美容外科では、大きな病院のようなバックアップ体制が整っていないことが多く、万が一の際には自分がすべて対応しなければならない場面もあります。美容外科医となった今、前職の勤務医時代もそうですが、開業医として自信をもって医療に向き合えているのは、そのキャリアのおかげだと自負しています。麻酔には特に専門的な知識が求められます。患者さんごとに薬剤の必要量や体の反応は違うためです。手術中に目が覚めてしまったり、痛みに耐えなければならなかったという経験を耳にすることがありますが、これは麻酔技術の不足が原因です。 

内装は、クリニック実績が豊富なユニオンテックにほぼお任せでした

そんなこだわりを胸に、2024年6月にクリニックを開業しました。安全第一を最優先に考え、質の高い医療を提供できる環境を整えることを目指しました。勤務医を退職し、開業準備に取りかかってからの時間は本当にあっという間でした。 

開業の地に選んだのは東京・表参道です。勤務医時代は大阪で診療していましたが、全国各地から患者さまにお越しいただく機会が多く、よりアクセスの良い場所として東京を選びました。今回開業するにあたって物件をいろいろ探していましたが、運良く表参道から駅近の場所がみつかりました。街の雰囲気としては最高ですし、交通の便もいい。さまざまな地域の方に来院していただきやすい立地だと考えています。 

クリニックの内装は、ユニオンテックさんにお願いしました。医療分野における豊富なノウハウがあり、こちらの専門的な要望に対する理解がとても早いと感じたからです。施工においてもスムーズに進められるだろうと期待していましたし、実際、その通りでした。ユニオンテックさんはこれまでに手がけたクリニックの実績が圧倒的に多く、美容医療の空間づくりに関してもスペシャリストです。そういった信頼を寄せていましたので、複数の会社を比較検討するのではなく、最初からユニオンテックさんに依頼しました。 

デザインに関しては、最初から完成形が決まっていたわけではなく、少しずつイメージをすり合わせながら作り上げていきました。何度も打ち合わせを重ねる中で、細かいニュアンスまで汲み取っていただき、安心してお任せすることができました。内装のコンセプトは「美容医療としての信頼感と重厚感を感じる空間」。このコンセプトはデザイナーさんからの提案でしたが、私自身もすぐにピンときましたね。高級マンションのエントランスを思わせるようなデザインに仕上がっています。何より「先生らしい空間を」ということで提案をいただき、そういった視点でのプランニングは非常に嬉しかったですね。美容医療は保険適用外の診療が多く、決して安いものではありません。だからこそ、クリニックの顔となるエントランス部分には特にこだわり、上質な空間づくりを意識しました。おかげさまでシックな雰囲気がただよう空間になったかと思います。 

一方で、医療行為を行うスペースに関しては、意匠よりも機能性を重視。無駄な装飾を省き、清潔さと効率を追求しました。部屋の配置や動線については、私のほうから具体的に指示を出しながら設計を進めました。特に手術室は、大きな医療機器の搬入・搬出を考慮しないといけません。しかし、物件の広さは限られていますので、微妙な寸法調整が必要でしたね。また、当然のことですが、清潔感は何よりも大切にしています。使用する素材も慎重に選び、感染対策を徹底しました。その結果、おかげさまで開業以来、感染症のトラブルもなく、安心・安全な環境を維持できています。 

開業してまだ日が浅いですが、理想とするクリニックの形が少しずつ実現できていると感じています。 

「安全第一」で、信頼される美容医療を提供し続けていきます

美容医療への関心が高まる中で、私が大切にしているのは「美容である前に医療である」という意識です。美容医療はその先の人生をより良くするためのものですが、それは、安心・安全が大前提です。事故は決してあってはならないことであり、「命を大事にする」という信念は開業当初から変わりません。安全性を徹底し、そのうえで結果を追求するという考え方を貫いています。 

勤務医時代から後輩の指導をする機会が多くありましたが、美容外科医の中には、医療事故を現実的に考えられていない若手医師も少なからずいます。そうした意識の差をできるだけ埋めるため、開業して間もなく「美容外科医に必要な麻酔の話」という勉強会を定期的に開催しています。名目としては勉強会ですが、堅苦しいものではなく、飲食を持ち寄る懇親会のような形にすることで、多くの開業医や勤務医の方々に参加いただいています。事故やトラブルを未然に防ぐため、業界全体の底上げにつながればと。また、こういう機会を持つことで、医師同士の情報交換もできますし、つながり作りにもなっているかなと思います。SNSで発信して参加を募ったりしていて、これまでたくさん参加していただいていて嬉しく思います。こうした取り組みを自由に発信できるのも、開業医だからこそ。自身のキャリアを活かし、より良い美容医療の実現に向けて尽力していきたいと思います。 

リポクリニックでは、安全な手術を提供するために、術前のカウンセリングで既往歴や内服歴をしっかり把握し、無理のない範囲で施術を提案しています。また、術後の負担を軽減するために、麻酔の質を高めることはもちろん、お薬の調整やドレーンの留置、翌日縫合など、さまざまな選択肢を用意しています。お客様一人ひとりの状況に合わせ、最適な施術プランを提案することが私たちの使命です。多くの方が術後の痛みやつらさ、何日くらい仕事ができないかを心配されます。質の高い麻酔、質の高い手術で術後の負担を減らすと同時に、お薬の工夫、ドレーンの留置や翌日縫合など、様々なダウンタイム軽減の選択肢を持ち、術後の負担も最小限になるように一人ひとりのご都合や背景に合わせた手術計画をご提案します。 

これからも「安全第一」の理念を掲げ、お客様さまに信頼される美容医療を提供し続けていきます。 

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