セットアップオフィスのメリットとデメリット
ノウハウ 2023.10.04

事業の進展に伴って、チームメンバーが拡大してきて、現行のオフィススペースが足りなくなる場合、オフィスのリロケーションを考える時が来るかもしれません。だけど、移転先での内装作業からスタートすると、移転終了までにかなりの期間を要するかもしれません。

「すぐに移転したいけれど、内装の工事に時間が取れない」と感じるとき、セットアップオフィスが良い選択肢となります。本稿で、セットアップオフィスの特徴やその利点・欠点、さらに関連する企業のケースをいくつか触れていきます。オフィスの移転を検討中の方々に、ぜひ参考にしていただければと思います。

 

セットアップオフィスの定義

セットアップオフィス、それは既に内装の工事が完了されているオフィススペースを指します。セットアップは「設定する」の意味を持ち、空の部屋をオフィス用にフィットする形で仕上げてからレンタルするケースが増加しています。

オフィスを通常の形で取得する場合、契約後に内装工事が必須となります。この工事実施のため、専門の業者の選択、コストの見積もりや具体的な内容の調整などが必要となり、約2~3ヶ月の期間がかかることも珍しくありません。その結果、即座にオフィス移転を検討している場合でも、数ヶ月の待ち時間が生じることとなります。だが、セットアップオフィスのケースでは、すでに工事が終了しているので、移転までの待ち時間を大幅に短縮できます。

既存の内装が残されている物件として「居抜き物件」というものも存在しますが、これとセットアップオフィスは異なる概念です。居抜き物件では、前のテナントが利用していた内装や設備を再利用します。対照的に、セットアップオフィスは、大家が新たに内装工事を行ったものとなります。

セットアップオフィスによっては、内装のみならず、オフィス用の家具や設備も整えられており、入居した直後からすぐに業務の開始が可能です。

 

セットアップオフィスのメリット

ここでは、セットアップオフィスを利用することで得られるメリットについて触れていきます。

 

内装工事の手続きや待ち時間が不要

セットアップオフィスの大きなメリットとして挙げられるのは、内装工事の過程を経ないことです。通常のオフィスの場合、契約前に数ヶ月の期間を割いて内装工事業者の選定やコストの算出、ミーティングなどが要求されます。

しかし、セットアップオフィスを選択すれば、これらの手間や時間を一切省略することが可能となります。

 

即時の入居が可能

セットアップオフィスはすでに内装が完成しているため、移転後の待ち時間を大幅に削減できます。急なオフィス移転の必要性が生じても、直ぐに利用が開始でき、インターネット環境をセットするのみで仕事を始めることができます。

 

原状復帰のコストが発生しない

セットアップオフィスを使用する際の最大のメリットの一つは、退去時に内装を初めての状態に戻す必要がないことです。原状復帰にかかる費用や、その期間中の家賃の心配がなく、移転や清掃の費用のみが必要です。これにより、退去プロセスも非常にスムーズに行えます。

 

オフィスの移転ストレスを軽減

セットアップオフィスは、入居直後から運用開始が可能で、これにより移転に伴う負担が軽くなります。内装や家具選びのような時間と手間を要するプロセスを経る必要がないのです。煩雑な内装工事の手配や時間を費やすことなく、使い勝手の良いオフィスを即座に利用できるのが、セットアップオフィスの魅力と言えます。

 

スタッフのやる気を引き上げる要因

セットアップオフィスの中には、デザイナーによって作られたハイクオリティなものも存在します。デザイン性の高いオフィス環境は、従業員のモチベーションを高める要素となるでしょう。

 

採用活動が有利になる

デザインに優れたセットアップオフィスは、会社のブランディングに寄与します。

求人を検討している人々にとって、良い環境のオフィスは、働くイメージや職場の魅力を高めます。そして、そのオフィスでの仕事に魅力を感じ、「この場所で働きたい」という意欲を引き出す可能性があります。優れた人材を獲得する際のアピールポイントとして、デザイン性の高いセットアップオフィスは非常に有効と言えます。

 

セットアップオフィスはどのような企業に適しているか?

セットアップオフィスは様々な利点と欠点が存在し、すべての企業に適しているわけではありません。こちらで、セットアップオフィスが一番活かせる企業の特性について触れてみましょう。

 

すぐにでも移転したいと考えている企業

セットアップオフィスが最も適しているのは、迅速に移転を実現したいと希望しており、内装に多くの時間をかけることができない企業と言えます。

通常、オフィスの移転には十分な計画が必要で、余計な遅延は避けたいところです。

とはいえ、「予期せぬ売上の増加により、急遽人員を増やさなければならない」「現在のオフィスビルが取り壊しを控えている」というような状況で、短期間のうちに移転が必要な場面も考えられます。こういった場合、事前の内装工事を必要としないセットアップオフィスは非常に役立つでしょう。

 

短期間内にオフィスの移転を検討している企業

セットアップオフィスは、入退去がスムーズで、短期間での移転にも対応できる特性があります。数年内に再度移転する可能性を考慮している、または急速にスタッフを増やす予定のスタートアップや、事業拡大を目指すベンチャー企業に特に適しています。

さらに、新しい拠点の確立を計画している大手企業もターゲットとなります。例として、東京に本拠を構える大企業が、大阪に新しい拠点を持つ場合など。スタートアップやベンチャーと同じく、スタッフの拡大が予測される際の選択としても良いでしょう。

 

初期投資を最小限にして質の高いオフィスを望む企業

セットアップオフィスは、初期の内装に関連する出費が発生しないのが魅力で、出始めのコストを低く抑えつつ、質の高いオフィス空間を求める企業にピッタリです。特に、予算内で迅速に移転を考えているベンチャー企業などに、大きなメリットとなるでしょう。

 

セットアップオフィスの注目事例紹介

今回は、事業者の方々向けに、UNION TECが手がけたセットアップオフィスの実例をご紹介します。

AIQ株式会社様の事例

ソーシャルメディアの情報を独自AIで解析し、人の"本当の好き"から新しい"価値"を創出するソーシャルメディアマーケティングサービスを提供されているAIQ株式会社様は、事業拡大を視野に組織体制強化と人員増加継続において、従業員が最も働き易い環境と事業成長創出するため、本社を移転計画されました。

現状の課題として、セットアップオフィスのため、設備にあわせた働き方やオンラインMTGの普及により集中と選択に限界が見えてきておりました。

また、人的課題については増員により従業員同士の関心や、自分の好きを表現できるコミュニケーションの場での偶発的なアイディアの創出の必要性や、自由度が高い働き方により更なる生産性と効率性を求めてられており、「New Me」と題した新しいAIQ様の形を作り上げました。

事例:AIQ株式会社 様

CIのブラッシュアップも行われるなか、弊社は従業員エンゲージメント調査を行い、現状抱えていらっしゃる課題を抽出し解決策の検討を幾度と重ね「Like Link Value」とコンセプトを打ち立て、社員一人一人の「好き」がつながり、新しい「価値」が創られる空間としました。

 

まとめ

既に内装が整備されているセットアップオフィスは、素早くオフィス移転を考慮している際に最適です。アクセスの良い場所で、洗練された機能的なオフィスを設けたい、新進気鋭の企業には特におすすめ。

しかしながら、通常のオフィスとは異なり、内装の自由なカスタマイズが難しかったり、家賃が少し高めであったりする点も存在します。これからのビジネス方針を考慮しつつ、オフィスの利用を検討することを推奨します。

 

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