株式会社COUNTERWORKS 様

交流と印象。そしてビルが持つカルチャーをポジティブに取り込んだ新たな拠点。

 

デザインを見て、こちらが言語化しきれていなかった"うちっぽさ"をうまく翻訳していただいたなと感じました。「コミュニケーションの取れる場所」「印象に残る場所」「TOCビルの歴史を取り込んで」なんて、どれも抽象的な言葉でしたのに。

“こんな会社にしたい”と思うイメージ、社員の働き方改善など、お客様が思い描くご要望に対し、内装デザインをとおしてユニオンテックがどのようにお応えしたのか? プロジェクトの裏側にある“ストーリー”を覗くことができる「オフィスメイキングnote.」の第19弾。

今回お話を伺ったのは、株式会社カウンターワークス様です。2024年から六本木一丁目にオフィスを構えていて、そのオフィスのデザインをユニオンテックが手掛けたことで、今回もご依頼いただきました。今後ますますの成長を見越して新天地に移るという、カウンターワークス様が希望するオフィスのイメージと、その過程を伺いました。

■インタビュー参加者
株式会社COUNTERWORKS CEO室
PR Manager 柏原 浩志 様

■UT参加者
ワークスペースプロデュース事業部 プロジェクトマネジメント部
シニアマネージャー 山本 泰輔

ワークスペースプロデュース事業部 プロジェクトマネジメント部
チーフプロジェクトマネージャー 野村 俊和

 

建物が持つ歴史やカルチャーに惹かれTOCビルへ

―― まずは、移転を決めた時期と経緯を教えてください。(以下、敬称略)

柏原 具体的に検討し始めたのは、2025年の5月くらいです。弊社は、ポップアップストア出店支援プラットフォーム「ショップカウンター」と、商業施設向けのリーシングDXシステム「ショップカウンターエンタープライズ」という2つの事業を展開しているのですが、それらの今後の事業成長や組織拡大を見据え、採用や新規プロジェクトの増加に対応できるだけの“余白”がオフィスに必要だと考えたのが大きな理由です。

―― つまり、広い物件を求めていたと。

柏原 そうです。当時のオフィスは通常業務こそ問題なく行なえていたものの、増席を2回ほどしていて。オープンスペースとして活用していた場所が、執務スペースに侵食されていました。そのため、部署を超えた偶発的なコミュニケーションが起こりづらくなりましたし、社外の方を招いたイベントや採用候補者との接点づくりという部分で、制約が出ていたんです。

弊社は12期目で、さらなる成長局面を迎えているので、採用計画をかなり強気に引いているんです。今後、新しくジョインされる方が増えることを考えると、これ以上、手狭になってしまうのは抵抗がありました。また、当時のオフィスは六本木一丁目にあったのですが、再契約の話をした際、大幅なコスト増を提示されまして。固定費を極端に増やすことにリスクを感じていたのも移転の理由のひとつになっています。当時のオフィスは150坪ほどでしたが、その倍近い広さとあまりコストのかからない物件を条件に、代表と取締役クラスが7件くらい見て回ったと聞いています。

―― そうして、最終的に五反田のTOCビルを選んだ決め手を教えてください。

柏原 280坪という広さに加え、コストがおさえられるところも好条件でした。そしてなにより、TOCビルの歴史とカルチャーに惹かれましたね(※TOCビルは1970年竣工。オフィス、商業施設、卸売、催事場、博物館などが混在するごちゃまぜ感が魅力)。新しいビルとはなかなか比較できない部分でもあるので、そういう“場所の意味性”を重要視しました。これが、夏の終わり頃だったと思います。ただ、ユニオンテックさんにはもっと早い段階からお声がけをしていたんですよね。実は、六本木一丁目のオフィスのデザインをしていただいたのもユニオンテックさんだったので、その流れで。

山本 6月くらいから、何度かテストフィットプランをお送りしていましたね。執務スペースの席数や、会議室の数、フリースペースなどの要件はある程度いただいていたので、「このくらいの広さだと、こういう収まり方になります」といったイメージを平面ベースでご提案していました。TOCビル内でも別の区画になる可能性があったので、いろいろなプランを提示した記憶があります。

歴史と温もりを取り込み、交流が生まれる場をデザイン

―― テストフィットもふまえて、ユニオンテックに伝えたデザインの要望を教えてください。

柏原 「社員同士や外部の方とのコミュニケーションを取れる場所にしてほしい」「来客の印象に残る場所にしたい」に加えて、「TOCビルが持つ歴史やカルチャーをポジティブに取り込みたい」という考えも伝えていました。新築のオフィスのようにキレイに整えすぎるのではなく、“経年変化”や、“オールド・イズ・ニュー”といったものを体現できるといいな、と。また、代表は硬質で冷たい雰囲気よりは、温もりのある雰囲気を好んでいるので、イメージボードでも「寒色系より暖色系」「コンクリートより木材」といった希望をお伝えしていました。

―― エントランスがガラス張りになっているのも印象的でした。これも、御社の要望でしょうか?

柏原 そうですね。天井高がそこまで高くなかったので、エントランスには抜け感があるといいなと思っていたんです。とくにこの物件は2区画を借りており、横に広いんです。なので、少しでも視認性を確保したいと思い、「ガラス張りにして、可能な限り見渡せるようにしてほしい」とは、早い段階で伝えていました。

―― そして、これらの要望をもとにデザインするのがユニオンテックです。どのようなデザインに落とし込んだのでしょうか?

野村 このあたりから山本に代わり私が引き継いだのですが、最初に提案したのは今のデザインに近いレトロな雰囲気と、シルバーを基調にしたデザインです。どちらも、経年変化やオールド・イズ・ニューを基にしていて、“味”が出るような空間を意識しました。具体的にいうと、土感の強いレンガや塗り壁など、自然素材をふんだんに取り入れたデザインにしていますね。

柏原 デザインを見て、こちらが言語化しきれていなかった“うちっぽさ”をうまく翻訳していただいたなと感じました。「コミュニケーションの取れる場所」「印象に残る場所」「TOCビルの歴史を取り込んで」なんて、どれも抽象的な言葉でしたのに。とくにバーカウンターは、この周りで人がどう動いてどんな会話が生まれるかまで想像できるようなプランをご提案いただいたなと思っています。

予算の都合上、レンガや塗り壁などは諦めざるをえず、ファーストプランどおりにとは行きませんでしたが、バーカウンターやミーティングスペースのあるエリアにステージ付きのオープンスペースを設けられました。最初に申し上げた“余白”のある空間に出来たのはよかったと思っています。インテリアも断念せざるをえなかったのですが、代表は「この未完成な感じを楽しんで、これから作っていけるといいよね」と解釈していました。

―― 確かに、あらゆる目的に柔軟に対応できるスペースになっていますね。

柏原 今は、このフリースペースを社員の要望をもとに少しずつ拡張していこうと考えています。実は物件選びをする際、「単に広いオフィスにするのではなく、コストを抑えながら必要な面積を確保し、拡張性と柔軟性を持てる物件を選ぶ」をテーマにしていたのですが、まさにそんなオフィスに近づいている気がします。

象徴的なバーカウンターと入居後に広がる交流

―― ところで、このオフィスでとくに印象的なのがバーカウンターだと思います。どういった意図で作られたのでしょうか?

柏原 社内あらゆるデザイン業務を統括するCDO(チーフ・デザイン・オフィサー)が提案したのが始まりです。当人はもちろん、代表も取締役陣もお酒を飲みながら語り合うのが好きな人たちですし、「カウンターがあることで、自然と人が集まり交流が生まれるのではないか」という考えがあったのだと思います。ユニオンテックさんには細かなオーダーをしたわけではなかったのですが、「オフィスの象徴になるような、ドカンと大きな物が欲しい」とはずっと伝えていて。最終的に、非常に大きなカウンターが完成しました。

―― コストカットをする際も、ここは残したのですね。

柏原 そうですね。やはり象徴にしたかったので、バーカウンターまわりだけは最後まで妥協したくありませんでした。それに、弊社は商業施設やポップアップストアなど、リアルな人が集まり偶発的な出会いを生む会社なので、自分たちの働くオフィスにも人が集まる場所や、会話の生まれる場所を作りたいという強い思いがあったんです。

―― 御社のカルチャーも体現したのですね。では、今回の移転プロジェクトに関してとくに苦労した部分は何ですか?

柏原 やはり、スケジュールとコストですね。

野村 そうですね。とくにスケジュールに関しては、六本木一丁目のオフィスを退去する時期が迫っていましたし。

柏原 それこそ、六本木一丁目のオフィスに入居する際は、コンペで5社くらい見て、そのなかで一番プランが良かったユニオンテックさんに決めさせていただくという手順を踏むことが出来たのですが、今回はそんな余裕はなく。最初から「時間がない」という意識ではあったので、打ち合わせをする際は毎回スケジュールを念入りに確認しながら進めた記憶があります。

野村 施工に入ってからは、業務に影響が出ないよう執務スペースの工事を最優先で進めました。ともあれ、バーカウンターやステージのあるエリアの方にもミーティングスペースがあり、執務スペースと同じくらい優先しなければいけません。なので、ミーティングスペースも優先的に進められるよう調整しつつ、「エリア関係なく、1月中にはすべて確実に終わらせる」という意識で進めていましたね。

柏原 事前に、「入居段階で一部未完成なところがあるかもしれません」と聞いていたんです。「じゃあ、1〜2週間くらい来客を呼べない可能性があるのか」「間に合うといいな」と思っていたところ、無事に間に合ったので安心しました。

―― 入居して4か月ほど経ったそうですが、使い心地はいかがですか?

柏原 広くなりましたし会議室の数も増えたので、働きやすくなりました。ステージのあるオープンスペースでは、部署ごとの報告会や発表会、勉強会などを頻繁に行なっています。また、弊社では四半期に1回、全社キックオフをオフィス内で行なっていて、発表会後の懇親会ではバーカウンターやオープンスペースで立食パーティーを開くのですが、バーカウンターの周りに自然と人が集まります。社外の方を招いたときも同様で、初対面の方でも交流しやすい雰囲気をバーカウンターが作ってくれているなと感じますね。

あと……少し前に、コーヒー好きの社員が「これから毎月、バーカウンターでサイフォンコーヒーを振る舞いたい」という提案をしてくれたので、会社の公式イベントとしてサポートするつもりです。

―― すごい、ますます交流が深まりそうですね。

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