成功する脱毛サロンの開業ガイド|費用の相場や失敗事例の検証
ノウハウ 2023.10.24

脱毛サロンの開業には魅力がありますが、「開業しても儲かるのか?」気になることでしょう。この記事では、脱毛サロンを開業する際に、成功へのステップと業界のポテンシャルについて説明します。また、一般的な失敗例から学び、成功のための戦略を見つけましょう。

 

脱毛サロン業界の動向

事例:RINX岡崎店 様

脱毛サロンを経営して成功することは可能でしょうか?まず、業界全体の動向を考察し、消費者の需要、業績指標、経営者の収益に焦点を当ててみましょう。

 

消費者のニーズ

脱毛サロンへの需要は増加傾向にありますが、その要望は多様化しています。最新の調査によれば、男女ともに脱毛の利用頻度と支出額は増加しています。しかし、施術部位に関しては性別によって違いがあります。女性は主にワキ、Vライン、全身脱毛を選択する傾向があります。一方、男性はヒゲ、ワキ、脚に焦点を当てています。また、セルフ脱毛などの低価格で提供されるサービスがあり、キッズ脱毛や介護脱毛(40代以上向け)など、ターゲットを細分化したサービスも増加しています。

 

脱毛サロンの廃業率

脱毛サロンの廃業率に関する公式な統計情報は限られていますが、一般的な中小企業の生存率データから洞察を得ることができます。通常、起業から5年後に生き残る企業は全体の約80%です。残りの20%は様々な理由で廃業する可能性があります。ただし、美容脱毛の提供には国家資格が不要であり、競争も激しいため、脱毛サロン業界の廃業率は他の業界よりも高い傾向があります。成功するためには、集客力を高め、競合との差別化を図るための独自のサービスを提供しましょう。

 

脱毛サロンの利益率

一般的に脱毛サロンやエステなどの美容関連サロンの利益率は10%から30%の範囲内にあります。利益率は、売上から経費を差し引いた粗利益の割合を示します。具体的には、「粗利÷売上×100」で計算します。経費には、人件費、広告費、賃料、水道光熱費、施術機器の修繕費などが含まれます。高い利益率を実珸するためには、無駄な経費を削減し、適切な料金設定を行い、集客数を増やす努力が必要です。この記事の後半では、脱毛サロンの収支計画と集客方法について詳細に説明します。

 

脱毛サロン経営者の平均年収

脱毛サロン経営者の平均年収に関する具体的な統計情報は限られていますが、中小企業経営者の平均年収に基づいて推定することができます。個人事業主の約80%と法人経営者の約60%が、年収500万円未満を報告しています。したがって、脱毛サロン経営者の平均年収もおおよそ500万円未満と予想されます。ただし、1割の個人事業主と2割の法人経営者が年収1,000万円以上を報告しており、脱毛サロン業界でも成功すれば年収1,000万円以上を得るチャンスがあることを示しています。

 

脱毛サロンの開業資金

脱毛サロンの開業に必要な資金は、さまざまな要因によって変動します。一般的な相場は100万円から1,000万円程度です。具体的な金額は店舗の立地、規模、物件の種類(店舗兼住宅か賃貸物件か、居抜きかスケルトンか)、装備の品質などに依存します。この記事の後半で、脱毛サロンの開業資金について詳細に説明します。

 

脱毛サロンの開業初期費用

自宅を改装して脱毛サロンを立ち上げる場合、初期費用は一般的に100万円から300万円ほどがかかります。自宅を活用する利点は、物件取得費用がかからないため賃貸物件よりもコストが抑えられます。また、既存の内装を活かすことで工事費用も削減できます。

逆に、スケルトン物件で脱毛サロンを開業する場合、初期費用は一般的に500万円から1,000万円ほどになります。これには賃貸物件の取得費用と内装工事費用が含まれます。以下は、スケルトン物件(月額賃料20万円、面積10坪)に脱毛サロンを開業する際の初期費用の内訳です。

  • 物件取得費用:約80万円(総初期費用の約15%、賃料の3~6か月分相当)
  • 内装工事費用:約200万円(総初期費用の約30%)
  • 設備費用(業務用脱毛器など):約200万円(総初期費用の約30%)
  • 什器・備品費用(施術台、パソコン、制服など):約200万円(総初期費用の約30%)
  • 広告宣伝費用:約20万円(総初期費用の約5%)
  • 合計:約600万円

 

脱毛サロンの運転資金

脱毛サロンの運転資金には、賃料、人件費、水道光熱費、修繕費、広告宣伝費、仕入れ費などが含まれます。スケルトン物件(月額賃料20万円、面積10坪)での脱毛サロンの運転資金の内訳は以下の通りです。

  • 人件費(従業員の給与):約60万円/月(従業員2名分、月間売上の約30%)
  • 賃料:約20万円/月(月間売上の約20%)
  • 仕入れ費(消耗品など):約10万円/月(月間売上の約10%)
  • 水道光熱費:約5万円/月(月間売上の約5%)
  • 広告宣伝費:約5万円/月(月間売上の約5%)
  • 修繕費:約5万円/月(月間売上の約5%)
  • 合計:約105万円/月

上記の例では、月間売上が150万円以上の場合、月間100万円の運転費用を負担しても、経営者は月に約45万円(利益率30%)の利益を確保できます。ただし、開業前に運転資金を適切に計画し、少なくとも6か月分の資金を用意しておくことが重要です。なぜなら、開業後しばらくは集客が安定しないことが予想され、賃料や人件費などの経費は発生するからです。特に高コストな地域で開業する場合や集客に苦労する場合は、経費が増える可能性があるので注意が必要です。

 

脱毛サロン開業の一般的な失敗事例

正確な資金計画を立てた後、脱毛サロン開業によくある失敗事例を考慮しましょう。失敗の原因を理解することは、赤字や廃業のリスクを軽減するために重要です。

 

運転資金の調達と管理

運転資金の調達と管理が失敗することなく運営するために重要です。脱毛サロンの営業に必要な資金を用意しないと、集客が思うように伸びない時期に経費の支払いに窮する可能性があります。また、運転資金の効果的な管理が行われないと、無駄な経費が発生するリスクが高まります。売上目標、利益率、必要経費などを適切に管理できないと、顧客不足、低い客単価、無駄なコストの増加などが発生する可能性があります。

 

施術料金の設定

施術料金の適切な設定は、失敗のしやすいポイントの1つです。大手の脱毛サロンに価格を合わせてしまうと、目標の顧客数を獲得しにくくなります。特に高性能の施術機器を導入できない場合やマーケティング施策が不足している場合、施術の独自性や魅力をアピールするのが難しくなります。逆に、競合サロンより価格を安く設定しても、利益率が低下し、経営が困難になるかもしれません。経費を削減して内装や接客の品質を犠牲にすると、サロンが提供する特別な空間に期待する顧客を満足させにくくなるでしょう。

 

施術機器の選定とメンテナンス

脱毛機器の選定と適切なメンテナンスは、脱毛サロンの収益獲得に関する重要な要素です。施術室に対して過大なサイズの施術機器を選ぶと、顧客に圧迫感を与え、コストパフォーマンスも低下する可能性があります。また、サポートが不十分なメーカーから購入すると、修理を依頼しても迅速な対応が得られず、休業の原因となります。中古の機器は新品よりもコストが抑えられますが、状態の悪い設備を選ぶと余分な修繕費が発生するおそれがあります。

 

集客活動

また、集客活動に失敗すると、情報が顧客に伝わらず、来店を促すことができません。例えばファッション雑誌に脱毛サロンの広告を掲載しても、雑誌の読者層と脱毛サロンのターゲット層が一致しない場合、集客につながらないでしょう。また、脱毛サロンの施術内容や接客についての宣伝が不十分な場合、ターゲット層の興味を引くことができず、信頼感を構築できません。競合サロンとの比較に基づいた独自の魅力を発信することが必要です。

 

脱毛サロン開業の成功のための対策

脱毛サロン開業において失敗しないためには、失敗の原因を理解した上で事前に対策を講じましょう。一般的なエステサロン開業のステップは以下の通りです。

  1. 事業計画書の作成
  2. 店舗物件の選定と内装デザイン・工事の実施
  3. 開業に必要な資金の調達
  4. 必要な資格の取得や従業員の採用
  5. 営業に必要なものの整備
  6. 開業に必要な届出や許可の申請
  7. 集客方法の決定と宣伝広告の展開

 

収支計画

サロン開業後の収入と支出を正確に計算し、収支計画を立てることが重要です。収入と支出のバランスを確認し、利益を確保するために価格設定や経費削減を検討しましょう。安定した収入を確保する収支計画は、融資や補助金の申請時に必要となります。また、目標の集客数、顧客単価、売上高などを把握することで、運転資金の適切な管理が行えるようになります。

 

施術料金の計算方法

月間売上の目標を設定したら、次に客単価、客数、そしてリピート率を計算します。月間売上は以下の式を使って計算します。

月間売上 = 客単価 × 客数 × リピート率

例えば、客単価が5,000円で、150人の顧客が月に2回ずつ施術を受けてくれる場合、月間売上は150万円になります(5,000円 × 150人 × 2回)。もし目標の売上に達しない場合は、集客方法の改善や客単価の見直しが必要になります。

 

資格取得と研修会の受講

脱毛サロンの施術に独自性や専門性を持たせるために、資格取得や研修会への参加を検討しましょう。施術を担当するスタッフに対して、資格取得の費用や研修会への参加機会を提供してください。

たとえば、認定電気脱毛士(CPE)は、AEA(米国電気脱毛協会)が推奨する資格の一つです。この資格は5年間有効で、更新のために再受験が必要です。これにより、スタッフは新しい知識を継続的に学びながらスキルを向上させることができます。一般社団法人日本エステティック振興協議会も、美容ライト脱毛安全講習会や認定美容ライト脱毛技術者講習会(上位)を開催しており、スタッフが受講して試験に合格すると合格証を取得できます。ただし、永久脱毛を提供する場合には医師免許が必要ですので、提供できる施術や使用できる脱毛機器についての規制には十分に気を付けましょう。

 

施術機器の選定

施術機器の選定についても検討しましょう。以下のポイントに注意して選定します。

  • 本体価格と状態(新品、中古、リース)
  • サイズと機能性
  • 安全性と耐久性
  • 照射範囲、回数、単価(ワンショットあたりの費用)
  • サポート体制とアフターサービスの充実度

本体価格が安い場合でも、機能性が不足していると顧客に満足してもらえない可能性があります。また、リースを利用することで初期費用を抑えることができます。さらに、照射範囲、回数、単価は提供する施術の時間や料金に影響を及ぼします。

 

集客方法

開業する脱毛サロンのターゲット顧客を考慮し、適切な集客方法を選びましょう。ターゲット顧客の購買行動を予測し、オンライン集客とオフライン集客を組み合わせることが重要です。

オンライン集客方法には以下のようなものがあります。

  • ポータルサイト: ローカルビジネスディレクトリーや脱毛サロンの情報を提供するウェブサイトに掲載しましょう。
  • SNS: ソーシャルメディアプラットフォームを活用して、脱毛サロンのサービスやプロモーションを宣伝し、フォロワーとの対話を促進します。
  • SEO: ウェブサイトを最適化して、検索エンジンで上位に表示されるようにし、オーガニックなトラフィックを増やしましょう。
  • MEO(Googleビジネスプロフィールなど): 地元のビジネスリスティングを管理し、正確な情報を提供しましょう。
  • プレスリリース: イベントや特別なプロモーションを宣伝するためにプレスリリースを活用しましょう。
  • メールやメルマガの配信: 顧客に対して特別なオファーやニュースを定期的に送信し、関係を構築します。
  • ウェビナー: オンラインセミナーを通じて知識を共有し、新たな顧客を獲得しましょう。

 

オフライン集客方法には以下のようなものがあります:

  • 新聞や雑誌広告: 地元の新聞や雑誌に広告を出稿して、地域の顧客にリーチしましょう。
  • ポスティング: チラシやパンフレットを配布し、近隣地域にサロンの存在を知らせます。
  • DM (ダイレクトメール): ターゲット顧客にダイレクトメールを送信して、特別なプロモーションを伝えましょう。

これらの集客方法を組み合わせることで、幅広い顧客層にリーチすることができます。また、集客効果を分析し、戦略を最適化することも大切です。

 

まとめ

UNION TECは、脱毛サロンの全般的なコンセプト設計から資金調達、物件の選定、内外装のデザイン・工事、集客までのワンストップソリューションを提供しています。脱毛サロンの開業、移転、リニューアルを検討している場合、お気軽にお問い合わせいただければと思います。利益を上げる脱毛サロンを成功させましょう!

 

関連記事

店舗内装の工事業者選び:3タイプと費用の相場を解説!

 

【SHOP】会社・サービス案内

SHOP(店舗/商業空間)のマーケティング・設計デザイン・施工サービスの案内資料です。ミッションや役員紹介、売上推移などの会社情報や、CX設計〜デザインの考え方やコンセプト、こだわり、私たちの強みを網羅的にご紹介しています。

無料ダウンロードはこちらから

 

【施工】ユニオンテックの職人集団のご紹介

スペースコンストラクション(空間施工)事業のサービス紹介資料です。工事のみのご依頼も承っておりますので、ぜひご覧ください。

無料ダウンロードはこちらから

ご相談は
こちら