ディレクターとして、現在、店舗を中心に月に3~5物件をマネジメントしています。
流れとしては、まず不動産仲介業者から店舗等の開店や移転情報が出てきたら、先方にアポを入れて、設計と一緒にヒアリングに出かけます。
デザインやレイアウトに関する要望を聞いて図面を起こし、OKの返事をもらったら、次が見積もりですね。
そして、打ち合わせから移転の日までの期間、いつまでに何を決めればいいのか、お客様と工事のマスタースケジュールを策定します。
そして協力会社に発注をかけ、制作を管理していく。品質を保ち工期通りに物件の引き渡しを行うまでが私の役割です。
複数の物件を同時に進行させているので、常にゴールから逆算して、スケジュールを管理せざるを得ません。
一番怖いのは発注漏れでしょうか。例えば、扉って意外に納期がかかるんですが、これを発注し忘れると壁が作れない。
発注が遅れて工事が間に合わなくなるという事態を防ぐために、優先順位を決めて行動しています。
あがってきた分厚い書類のチェックもかかさず行っています。時間はかかりますが、図面が一つでも間違っていたら現場に混乱を招いてしまう。
見積りの抜けはないか、発注の納期に間違いはないか、怠らないようにするのが私の努め。
実はこのチェック作業、嫌いじゃありません。むしろ好きな部類です(笑)。
印象的な案件にこういうものがありました。内装を依頼され、デザイナーといっしょにその会社の社長にヒアリングを実施し、プレゼンを行ったんですが、「デザインはいいけれど、その金額は予算オーバー」といったん、見送りになったんです。
「他社はもっと安い」とも言われましたが、私たちも根拠があって見積もりをしているので、そう簡単には値引きできない。
そこで、社内で調整をかけて、デザインの意匠は変えずに、見えない部分に手を入れてまとめなおしてみました。
作りを変えると工程が短くなるので、管理費も減るんですね。
そうしたら、すんなりと社長からOKが出た。
もともとデザインに関しては非常に気に入っていただいていたので、「見栄えが変わらずにこの金額ならいいね」とご快諾をいただきました。
これはお客様が求めるポイントをつかんでいたからこそできた再提案。お客様にはそれぞれ「ここは削りたくない」というポイントがあります。
それらを守った上で工期や材料を見直すことで解決策が見い出せた。これは、自分に施工の知識があったからこそできたと思っています。
ユニオンテックへの転職のきっかけは、もっとスキルアップしたい。もっと自分の仕事の幅を広げたいと痛切に感じるようになったからです。
以前は、オフィスの内装提案の会社に約3年勤めていました。
一人が一つの案件を一から十まで担当していたので、物件がどうやって完成に至るのかという流れはつかめましたが、オフィス空間を専門とする会社でした。いずれは飲食や住宅もやってみたいな–。そ
う思っている時に、ユニオンテックのホームページを見たら、幅広く提案をしていることがわかった。
それで転職を決意しました。
ユニオンテックでは営業・設計・ディレクター・制作の各専門がチームを組んで一つのプロジェクトにあたっているのでチーム感がありますね。
それぞれのプロがお互いぶつかりあいながら仕事を進めて行く。もう、毎日が刺激的で勉強の日々です。
見積もりの要領も以前とは大きく違います。前は一括業者を使って、「こういう工事をやりたいんだけど、これでいくらになりますか」と外部の業者に依頼していました。ところが今は自分が数字をすべて拾わなければならない。
壁が何平米だから仕上げ材はこれぐらい必要で、と考えていかなければ見積もれないんです。
ただ、教えてくれる人材が社内にいるので、相談もできるし、「ここの部分をこういう風に施工すれば工期も短縮できて、予算も抑えられるんじゃない?」という具体的なアドバイスももらえる。ありがたい環境です。
ただ、自分の知識はまだ不十分。さらに増やしていく必要を感じています。
その点、ユニオンテックの環境は勉強には最適です。周囲に恵まれていますし、上司がつきっきりで面倒を見てくれる。自分で考えて、調べたことが合っているのかどうなのか、上司に聞けばしっかりと確認できます。
こちらから積極的に働きかければ、必ず収穫が得られる環境なんです。何かあったときにも力を貸してくれるので、不安はありません。
でも、いつまでも力を貸してもらう一方ではなく、「北村さんに任せておけば大丈夫」と信頼してもらえるように早く自分を持って行きたいと思います。ヒアリングに行くと、担当者は通常、社長か総務の方。
みな私より年上ですが、その方たちとお話をしたときに不安に思ってもらいたくないんですね。
店舗の新規出店であれば改装であれ、お客様には安心感を持ってもらいたい。そのためには自分の中の成功例を増やすしかありません。それが私の最大の目標です。