株式会社由紀精密 様

弊社の本社社屋は一見、昔ながらの町工場然としているため、中に入ってこられるお客様は外見とのギャップにみな驚かれますね。

 

これまでのモノづくりに対する考え方と同じく高いレベルのデザインを追求し続けたい。

 

株式会社由紀精密
代表取締役社長 大坪正人 様

 

町工場らしからぬ町工場

落ち着きのある雰囲気でありながら、都会的な印象に満ちている。
2つのバランスがとれた居心地の良い空間が誕生したー。

それが、改装工事が終わった本社のエントランスや2階のミーティングルーム、食堂、測定室を見たときの率直な印象です。

ユニオンテックに設計施工をお願いしたのは、私の前職時代の同期が経営しているIT関連の会社の新装されたオフィスを見たのがきっかけでした。
ユニオンテックが設計施工を担当したこのオフィスは、ウイスキー工場の古材が床に張ってあり、なんとも格好良かったんです。
オフィスっぽくない都会的な仕上がりを見て、この会社ならこちらの希望に沿った空間デザインを実現してもらえるのではないかと考え、2014年に新横浜に新しい出先機関を設けた際、オフィスの内装をお願いしました。

 

出来栄えは期待通り。
その会社さんとはまた個性が異なり、落ち着いた空間に仕上がりました。そこでいよいよ2015年のゴールデンウィークに本社の改装に着手。
1階部分はそのまま手をつけず、2階に広がる工場のスペースを除く部分の改装をお願いしました。

ウッディな落ち着きのある空間に

30年以上たち、古さが目立ち始めた本社を改装するにあたって私がユニオンテックに出したリクエストは、まずミーティングルームのスペースをしっかりと確保すること。
ただし、パーティションを使った「いかにも町工場」的な空間とは一線を画したいと希望しました。

また、エントランスは新横浜オフィスと同じように柔らかい木目を活かし、ウッディな雰囲気を醸しだしてほしいともリクエストしました。
製造業は信頼性が非常に大事です。「しっかりとした会社」だという印象を来ていただいた方に持ってもらう必要があります。
そこで、全体的にあまり遊びすぎないデザインにしてほしいとお願いしました。

 

出来上がってみて、こうした要望はすべて実現したと実感しています。
一番気に入っているのはミーティングルームですね。以前は、社長や会長の部屋と一体化していたため、ミーティングルームといえるものではなかった。
会議をしていてもなかなか落ち着きませんでしたが、今はもう違います。

 

ショールーム的機能も備えたミーティングルーム

ミーティングルームは奥の工場スペースと隔てていますが、白い壁やガラスの効果で、全体が前よりも広く感じられます。
外が見渡せるので、工場の様子がよくつかめるのもいいですね。現場に近く、誰が来ているのかがよくわかります。

ドイツ人のデザイナーによる鋳物製のイスもミーティングルームの雰囲気によくマッチしています。
ユニオンテックのデザイナーさんのセレクトですが、精密部品の金属加工などを施し、付加価値の高いモノを作っている弊社にぴったり。
ただの町工場とはまったく印象が異なる空間になったと思います。

会社のステータスが感じられるカフェテリア

前述の社員食堂も、カフェテリアとして生まれ変わりました。

いま、弊社の社員は全体で約30人。
社員が毎日食事を取るスペースでもあり、月に1回全社員がここに集まるので、会社のステータスをうまく訴求させたいと思っていました。
この希望もしっかりとかなえてもらいました。

昔はあった段差もなくなり、清潔感に満ちた快適空間になりました。
私も喜んでいますが、一番満足しているのは女子社員のようです。弊社の本社社屋は一見、昔ながらの町工場然としているため中に入ってこられるお客様は外見とのギャップにみな驚かれますね。
イメージと違うとみなさん口々にそう言われます。あまり外見が格好良すぎると泥棒に狙われる可能性が高まりますから、防犯上、中と外にギャップがあった方がいいのかもしれません(笑)。

企画〜デザイン〜製造のすべてを集約

弊社は電気電子部品の製造からスタートしましたが、「設計もお願いしたい」という依頼を受けて実験装置の試作などを設計・製作するようになり、いまではデザイン部門を立ち上げ、プロダクトデザインからWebサイト、CIやブランドロゴのデザイン、さらには工場系の企業のコンサルまで手掛けています。

目指している会社は?と聞かれると難しいのですが、例えば創業当時のソニーやホンダ。
新しい製品を企画・デザインし、現場でモノを作って完成させる機能を一つに集約した会社です。製造機能をずっと大事にしながら、世界で一番むずかしいモノにチャレンジする会社であり続けたい。
これが変わらぬ目標です。

時計デザイナーの浅岡肇さんとコラボした「プロジェクト・トゥールビヨン」もそうした取り組みの一環です。
このプロジェクトでは、機械式時計の中でも超複雑機構と呼ばれる「トゥールビヨン」を搭載した時計をすべてオリジナルで設計し、130を超える部品を削り出しで作りました。