オフィスの各エリアには、それぞれの役割に適したゾーニングが必要です。こうしたゾーニングは、時代によっても考慮すべきポイントが変わってきます。ここでは、昨今のオフィスに必須となったサーバールームのゾーニングについて考えてみましょう。
サーバールームとは、企業の重要な機密データなどが格納されている「サーバー」を置くためのエリアです。中小企業の中には、サーバールームを特に設置していないというオフィスもあるかもしれませんが、一定以上の規模のオフィスにとっては、サーバールームはもはやなくてはならないエリアとなっています。
サーバーは、セキュリティや安全性といった観点から、執務エリアの一角などではなく、別個に部屋を作って管理する必要があります。企業の情報漏えいリスクや情報破損リスクを避けるために、出入り口付近や外部からの来客者が近づく場所ではなく、限られた人だけが立ち入れる奥まった場所に設置しなければいけません。
さらに、水害や火災などが起こったときに備えて、極力災害リスクを受けない安全な場所を選ぶことも大切です。
多くの家具や備品などが設置される執務エリアや応接室、会議室などとは異なり、サーバールームには原則としてサーバーのみが置かれることになります。人がくつろいだり、作業をしたりするためのスペースを確保する必要はないため、サーバーにとってよい環境を作ることだけに重点を置いて配置を考えましょう。
サーバー以外の設置機器としては、入退室管理に必要な機器類や、緊急通報用の電話などが挙げられます。これらは、サーバールームのセキュリティを守るために必要なものですが、それ以外の観葉植物や棚といった不要なものは、極力設置しないようにしましょう。
このように、ほかのエリアに比べて設置物の種類が少ないサーバールームにおいて、ゾーニング上注意すべきなのは、「空調」についてです。サーバーは熱を発するため、常に空調を効かせて温度が上がらないようにしなければ、マシントラブルの原因になります。サーバールームでは、常にすべての場所において27度以下を保てるような空調システムを作る必要があります。
そのためには、部屋全体を無暗に冷やすのではなく、サーバーの発熱部分を効果的に冷やして、熱を逃がす配置を考えましょう。場所によって温度が違ったり、冷やすべき場所が冷えない作りになっていると、光熱費がかさみ、マシントラブルの原因にもなりかねません。
企業の情報漏えいは、昨今しばしば問題になっています。こうした漏えいリスクを回避するために、サーバールーム内のセキュリティには十分注意しなければなりません。入室管理を徹底して行い、入る必要のない社員や外部の人間がサーバールームに立ち入れないシステムを作りましょう。鍵の管理はもちろん、入退室時には申請書を提出して許可を得るようにし、出入りに関するログの管理・保存を徹底しましょう。
扉以外の場所からの侵入を防ぐために、窓のない部屋をサーバールームにすることが考えられます。また、データの複製を防ぐために、コピー機や通信機などを室内に置かないようにすることも大切です。さらには、停電時や災害が起こった場合のリスク回避方法や早期復旧方法についても、日頃から検討しておくようにしましょう。
サーバールームは企業の大切な情報が詰まったサーバーを置くための部屋ですから、他のエリア以上にしっかりとセキュリティ対策をしておく必要があります。何かあった際に社員に疑いがかからないようにするためにも、徹底した管理体制を敷いておくことが大切です。
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