株式会社エヌ・デザイン 様

今回は長く使いたいということもあり、アンティークヴィンテージのようなテイストで統一しました。
使い込むことで味が出てカッコよくなるような、経年変化が楽しめるオフィスにしたかったんです。

 

イメージをしっかり形にしてもらい、ブランディングの確かな手応えを感じています。

株式会社 エヌ・デザイン
代表取締役・ディレクター 野﨑宏ニ 様

 

ワンフロアで見通しの良い環境に 美しく開放的な空間が誕生した

弊社では、映画やテレビ、PVなどの3DCGおよびVFXの制作を手掛けています。
フリーランス時代の3年間を含め、18年間ずっと荻窪を拠点にしてきたのですが、いい加減に荻窪も飽きたので別の場所に移りたいな、と(笑)。

ただ、職業柄、終電ギリギリまで仕事をすることも珍しくないので、社員の通勤のことも考慮して、今の新中野に決めました。

以前のオフィスは80数坪だったのですが、そこが手狭になり、3軒くらい隣のビルに15坪くらいの分室を借りて、事務系と社長室だけを分離させていました。
ところが、非常にコミュニケーションがとりづらくなって、結局、最終的には分室には僕一人になってしまったんです。
たまに打ち合わせに行っても、まるで他人の会社にお邪魔しているような疎外感があって……(苦笑)。

 

これは良くないな、と思い、とにかくワンフロアで、みんなを見渡せる環境にしたかった、というのも移転した大きな理由です。

長期的に使えることが前提

ユニオンテックの島村さんと最初にお会いしたのは、8年くらい前でしょうか。

うちが『20世紀少年』と『GOEMON』 という2本の映画を同時進行でやることになって、キャパを大幅に拡大する必要があり、そのために移転する際にお世話になりました。
今回は、少なくとも7~8年はここで腰を落ち着けつけるつもりだったので、内装に関してもしっかりとこだわりたいと思っていました。
また、規模も大きいので、それだけにコストダウンが重要だし、その差額は業者によって大きく変わってくるんだろうな、 と勝手に想像していました。

内装の方向性は固まっていたし、レイアウトもほぼ決まっていました。
なので、設計会社を通さずに、 工事だけを請け負うところに直接依頼したほうがコストを抑えられるのではないかと思い、見積もりをとってみたんです。
そうしたら、 差額がほとんどなかった。それだったら、気心知れた島村さんがいるユニオンテックさんのほうが安心だな、と思い、 今回もお願いしたというわけです。

 

中央にはオープンなオアシス的空間を

これまでは、白と黒をベースとしたモダンな雰囲気で、よくありがちなオシャレなオフィスという感じでした。
でも、その手の内装は、生活感が出てくるとどんどん見苦しくなってしまう、というデメリットがあります。

そこで、今回は長く使いたいということもあり、アンティークヴィンテージのようなテイストで統一しました。
使い込むことで味が出てカッコよくなるような、経年変化が楽しめるオフィスにしたかったんです。こういう内装は、僕らの業界でもあまりないんじゃないかと思いますね。

また、「なるべくオープンに」というのも大きなキーワードでした。
デザイナーのモニターは、周りが明るかったり、光が入ったりすると、色や映りを正確に見ることができません。
そのため、オフィス内の照明を暗くしなければならない、というのが一般的な企業と大きく違うところです。
なので、せめてオフィスの中央にはオアシス的な空間を作りたかったのです。

デスクのある部屋と中央のコミュニケーションスペースとはガラスのパーテーションで仕切っているので、中央に立てば全員を見渡すことができます。
一方、各デスクのモニターは、中央スペースの照明が映り込まないように配置しているので、支障をきたすことはありません。

また、エントランスはなるべくフラットにして、どこに入口があるのかわからないような、隠し扉のようにしたい、とリクエストしました。
それに対して、デザイナーの三上さんが提案してくれたのが、今のデザインです。
実は、最初に今のイメージを提案されたとき、これのレンガバージョンも見たいなとか、こんなのも見てみたいとか、あれこれお願いしたんです。

でも、いろいろ迷った結果、最終的には最初に出してもらったデザインに落ち着きました。

徹底したこだわりを受け止め、具現化してくれた

過去の移転では、工事中に顔を出すことはあまりなかったのですが、今回は何かしら理由をつけて、3日に1回は見に来てましたね。
さらに、メールでやりとりする本数も、打ち合わせの回数も、半端なかったです。それくらい、僕自身、今回は思い入れが強かったんです。

でも、そうやって僕のイメージをずっとお伝えしてきて、それを聞いた担当の方たちが、工事期間中、必ず誰かしら立ち合ってくださっていたのはありがたかったです。
おかげで非常に納得いくものができた、という達成感があります。

今回は会議室や編集室を増やしたり、仮眠室やシャワー室を作ったこともあり、インフラ回りを整備するのに一番コストがかかりました。
それを踏まえ、ユニオンテックさんからは、予算を軽減しながらデザインを保つためのアイデアをいろいろと提案していただきました。

 

たとえば、ガラスのパーテーションも、最初はガラスだけにするのが一番安くすむと言われました。
でも、「やっぱり格子が欲しいな」と伝えたら、「アイアンだと高くつくので、それらしく見えるやり方を考えましょう」ということで、木製の格子をつけてくださいました。

見た目は遜色ないし、結果的にとても満足しています。

夢を提供する立場としてハード面の重要性を実感

オフィスがきれいだとか、ホームページのデザインがイケてるとか、っていうことはおざなりにされがちだけれど、人材やお客さんを集めるうえでは、実はかなり重要です。
それは、会社設立から15年経って、知名度も上がってきた今、あらためて実感しています。

なので、今回の移転においても、内部のブランディングと外部のブランディングというのはかなり意識しました。

ここに移転してきたのは10月の初めだったのですが、その前後にちょうど、就職活動中の学生たちが見学にやってきました。
以前のオフィスもそれなりにきれいだったのですが、引っ越しの準備中だったため、段ボールの間を縫って歩いてもらうような状態でした。
そのときと比べると、新しいオフィスに見学にやってくる子たちの目の輝きが全然違うんです。

それと、外国の方にもすごく評判がいい。
海外のプロダクションの方が来社することがあるのですが、先日も「あなたたちはすごくいい環境で仕事をしてるんだね」とおっしゃってくださいました。

ある意味、僕たちは夢を提供する仕事をしているわけですから、なおさらそういった部分は大事なんだな、とあらためて感じました。

今後もスタッフは増やしていくつもりですが、工場的な空気にはしたくないので、僕の目が届く範囲でと考えると、100人くらいの規模が妥当でしょうか。そして、ゆくゆくはハリウッドに進出するのが最大の夢です。

 

将来に向けて、フロア拡張も視野に入れているので、そのときはまた、ユニオンテックさんにお力を貸していただけたらと思います。

 

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