オフィスデスクの整理整頓術を紹介! IT活用のメリットも解明
ノウハウ 2023.10.10

デスク周りが整然としている人は「仕事ができる」という良い印象を与えるものです。実際、定期的にデスク周りを整理整頓することは、作業効率を向上させる一つの技として多くのビジネスパーソンが実践しています。また、書類をペーパーレス化するITを導入する企業も増加しています。オフィス内の書類が減少することで、デスク周りを整理整頓しやすくなるのは明らかです。

この記事では、オフィスデスクの整理整頓方法からITの利用利点までを詳しく展開します。仕事の効率化を図り、社内のオフィス環境を向上させる参考にしてください。

 

オフィスデスクの整理整頓の目的と利益

デスクを整理整頓することはオフィス環境の美化だけでなく、作業効率の向上や時間の節約、さらに情報セキュリティの確保にも貢献します、と冒頭でも述べました。

ここではデスク周辺を整理整頓する目的と利益について詳しく解説します。

 

作業効率が向上する

デスク周りが整然と整理整頓されていると、目の前の仕事により集中できるようになります。もし整理整頓されたデスクの状態を保てているなら、タスク処理能力の向上も期待できます。意識していなくても、脳は視界に入る情報を優先的に処理しようとします。余計な情報で思考が分散しないよう、デスク周りをきれいに保つことは重要と言えます。

実際、大阪商工会議所が公開した「企業経営における清掃、整理・整頓、清潔に関するアンケート」の調査結果によると、デスクの整理整頓を実施した効果に関する質問に対し、以下のような回答が寄せられています。

大阪商工会議所は、企業経営における「清掃、整理・整頓、清潔」に関するアンケート調査を実施。調査は、掃除を経営学の観点から研究する大森信 日本大学経済学部准教授を座長とする「掃除でおもてなし」研究会の協力で行われた。「清掃、整理・整頓、清潔に関する活動を行っていますか」については、9割弱(89.4%)の企業が「はい」と回答。「活動の重要性」についても、ほぼ全て(99.5%)の企業が重要視していると回答。「活動の効果」については、「職場の環境・公衆衛生・安全性が向上した」(67.1%)が最も多く、「従業員のモチベーション・モラルが向上した」(44.2%)、「社風の確立、経営方針の定着、企業イメージの向上に役立った」(38.6%)、「作業・業務効率の向上およびコストの削減が実現した」(36.7%)と続く。一方、ほぼ1割(10.1%)の企業が「売上が向上した(新規顧客・取引先の獲得など)」とも回答している。

出典:大阪商工会議所「企業経営における清掃、整理・整頓、清潔に関するアンケート」

この調査結果からは、清掃や整理整頓は職場の環境美化に好影響をもたらすだけでなく、作業効率の向上が期待できることが示されています。

 

アイテムの探索時間を減らす

会議で使用する資料、受領書や印鑑など、業務に必要なアイテムがすぐに見つかりにくいと困った経験がある方は少なくないでしょう。デスクが整理整頓されていると必要なアイテムを必要なタイミングで見つけられるため、アイテムを探す時間を節約できます。仕事を効率よく進める上で、時間の節約は重要です。

例えば、年間200日勤務する従業員一人が1日5分間探しものをした場合、1年間で16.7時間のロスになります。1時間あたりの生産性を3,000円と仮定すると、従業員50人を抱える企業では年間250万円もの損失になる計算です。このように、企業の機会損失につながりかねない時間の浪費を未然に防ぐためにも、整理整頓されたデスク環境の実現は非常に重要だと言えるでしょう。

 

情報セキュリティの強化

社内の情報セキュリティを適切に強化する上で、デスクをきれいに整理整頓しておくことは非常に重要です。さまざまな書類がデスクに散らかっている状態を放置すると、社内の重要書類を紛失してしまうことがあります。業務に必要な情報が漏れると、企業の信頼性保持に影響が出る恐れがあるため注意が必要です。部署ごとに書類を整理したり、書類の重要度に応じて収納場所を変えたりするなど、社内の管理ルールをきちんと設けておきましょう。

 

オフィスデスク上を整理整頓する3つのポイント

デスクの一区画だけを整理整頓しても、欲しいアイテムがすぐに見つかる状態になるとは限らないです。

ここからは、オフィスデスク上を整理整頓する3つの要点を紹介します。

 

01. デスクに配置するのは頻繁に使用するアイテムのみ

デスク上には、頻繁に使用するアイテムだけを置くようにしましょう。使用頻度が低い物を置いておくと clutter が生まれやすく、集中力の低下を招きます。書類が乱れがちな場合は、必要な書類と不必要な書類を区別してみてください。必要ない書類は、ナレムコの法則に基づいて思い切って全て捨てるのも一つの方法です。

ナレムコの法則とは、「1年以上前に作成された書類を見返すのは1%以下」という確率論のことです。そのため一定期間が経過した古い書類は定期的に処分し、不必要な書類をデスク内に溜め込むことなく、整理整頓がしやすくなります。

 

02. 書類や文房具は立てて保管する

デスク上の書類や文房具は平積みではなく、立てて保管するのがコツです。書類を平積みにしてしまうと探す時間が増えるため、立てて収納するためのボックスを利用するのがおすすめです。どのような書類が保管されているのかが分かるようラベルを貼るのも効果的です。ボールペンやホッチキスなどの文房具は、ペン立てに入れて保管しましょう。これらの小さなアイテムは乱雑になりやすいため、あらかじめ定めた位置に配置することで探す手間を削減できます。

 

03. 勤務終了後はデスク上を全て整理する

常にクリーンなデスクの状態を維持するためには、毎日勤務終了後に整理整頓を行い習慣化することが重要です。デスクにはコンピュータや電話だけの機器を残し、書類や文房具などのツールはすべて指定された位置にセットしておきます。勤務終了後の整理整頓を習慣化することで、毎日デスクの環境をリフレッシュでき、乱雑になるのを避けることができます。その日使うアイテムだけをデスク上に置くように心掛けることで、作業がスムーズに進むようになるでしょう。

 

オフィスのデスク収納エリアとワゴンの内部整理のキーポイント

整理を始めるときは、デスク上だけでなく、引き出しの中もまとめて整理することが重要です。ここではオフィスのデスクの内部を整理するコツを、引き出しの位置別にご案内します。

 

フロント引き出し

通常のオフィスデスクは、左側に1段、右側に3段の引き出しを配しています。左側の前面の引き出しは基本的に何も収めず、空の状態に保つのがコツです。ここは、基本的に書類を一時保管するスペースとして利用します。急な離席が生じたときに、迅速に書類をフロントの引き出しに格納することで、適切な管理と紛失予防に繋がります。

一時保管エリアとする際、セキュリティの強化が必要な場合は鍵を掛けるようにしましょう。

 

1段目の引き出し

デスクやワゴンの1段目の引き出しには、筆記用具やホッチキスなどの文具を格納しましょう。前から使用頻度の高い順に配して収納します。例えば頻繁に使う筆記用具や付箋は、引き出しの前方に格納するとアクセスしやすくなります。あまり使用しない切手や文具は、引き出しの最奥に格納しましょう。引き出しの中が乱雑になることを懸念する場合は、引き出し用の仕切りや型抜きシートを使用してみてください。引き出し内のアイテムを使用した際に、元の位置に戻す習慣も大切です。

 

2段目の引き出し

2段目の引き出しには、電卓や辞書、ポーチ、ペンケースといった文具や書類以外のアイテムを格納しましょう。膝掛けやパソコンのモニターカバーなどの不定形アイテムも収納可能です。ここでのポイントは、引き出しを開けたときに何がどこにあるかが直ちに分かるように、重ねずに格納することです。種別や用途別に分けて、明瞭に整理しておきましょう。

 

3段目の引き出し

三段目の引き出しは、ビジネス関連の書類を収納するのに適しています。オフィスデスクの三段目の引き出しは、通常、他の段よりも深さがあるのが特徴です。A4サイズの書類は横向きに収納可能なので、上段の引き出しと同じく手前から使用頻度の高い順に配置しましょう。その際には、デスク上の書類と同様に立てて収納することで、目的の書類を見つけやすく、見た目もスッキリと保てます。

さらに、ファイルボックスを利用すると書類の整理がさらに簡単になります。ただし、デスクやワゴンのサイズによっては立てて収納できない場合もあるので、購入前に確認をお勧めします。スペースの配分としては、保管用を3分の2、予備用を3分の1の割合で使用すると、書類が増えた際にも対応しやすくなります。書類は今後増加することを考慮し、予備用のスペースを確保しておくと安心です。

 

オフィスデスクの整理整頓にはITの利用が重要

ITは「Information Technology」の略で、日本では「情報技術」と訳されることがあります。デジタル技術の適用により、業務の効率化やコスト削減を実現することが目的とされています。日本国内でも、地方創生、医療、教育現場など多くの領域でITの利用が進められています。スマートフォンで送信するPDF資料、タブレットで閲覧するデジタル教科書など、これらはITの典型的な例となっています。

本記事のテーマである、オフィス内のデスクの整理整頓においてもITは活用可能です。具体的な方法を見ていきましょう。

 

書類管理はペーパーレスに

書類のペーパーレス化は、デスク整理の際に有効なITの一例です。長期保存が必要な書類は、紙のままだとかさばりますが、ペーパーレス化を進めることで紙での保管が不要になり、デスク周りを整理しやすくなります。ペーパーレス化が進むと、社内全体のデスク周りの整理が可能となり、オフィス内での書類保管スペースが空くため、より効率的に活用することができるでしょう。

ここで、ビジネスの場でペーパーレス化を支える主なツールを紹介します。

  • 情報共有ツール
  • マニュアル制作ツール
  • オンラインミーティングシステム
  • 電子署名
  • クラウドサービス
  • 勤怠管理ツール
  • 文書管理システム
  • 電子契約システム など

クラウドサービスは、電子化した書類をクラウド上に保存するサービスで、書類をペーパーレス化してクラウドに保管しておけば、アクセス権を持つ社員はいつでも利用可能となります。電子契約システムは、取引先との契約を紙でなくオンラインで完結できるシステムで、押印や署名は電子署名またはタイムスタンプを利用します。契約後の契約書はオンライン上で保管でき、従来のように多量の文書に悩まされることはなくなります。

 

名刺はデジタル化して整理する

ITの助けを借りれば、名刺をデジタル化し、その管理を大いに簡単にするメリットが出てきます。名刺は特別なケースやファイルで保存することもできますが、量が多くなると顧客ごとの整理や保存場所の確保が難しくなりがちです。そこで注目されるのが、名刺をデジタル化して整理する方法です。名刺をデジタル化することで、コンピューターやスマホ一つで簡単に管理できるようになります。名刺のデジタル化方法としてはExcel以外にも、次のような専用ツールの使用が推奨されます。

  • 名刺専用のスキャナー
  • 名刺管理アプリ
  • 名刺管理ソフトウェア

名刺専用のスキャナーは、スキャンしながらデジタル化できるツールです。ツールによってはExcelへの出力やスマホアプリと連携できるものもあります。名刺管理アプリは、カメラで撮影した名刺をデジタル化し、管理するツールです。アプリの中には、名刺に記載されたメールアドレスへメルマガを一斉送信できる機能も搭載されています。名刺専用のスキャナーや名刺管理アプリの種類は多いので、機能性や利便性を考慮し、自身に適したツールを選ぶことが大切です。

 

タスク管理に有効なアプリ・ツールの活用

タスク管理に有効なアプリやツールの導入は、ITの活用の良い例と言えます。

日常のタスクをノートや付箋で管理していると、タスクの数が多くなればなるほどデスクが乱雑になりがちです。アプリやツールを導入することで、クラウド上でタスクを管理でき、物理的なメモは不要になります。デスク上が付箋で散乱することもなく、整理整頓がずっと簡単になります。

タスク管理用のアプリやツールは多種多様で、以下のような利便性が高いものもあります。

  • 会議やファイルを仕事単位にまとめ、進捗状況を視覚化
  • チームメンバーからのフィードバックやログの確認
  • サブタスクや課題の階層構造
  • タスクに費やした時間の計測
  • さまざまなツールとの連携 など

アプリやツールの中には、サポートが手厚いものや初心者にも扱いやすいものも存在します。トライアル期間を提供しているサービスもあるので、適したものが見つかればぜひ試してみてください。

 

まとめ

オフィスのデスクをきちんと整理することで、オフィスの美観向上だけでなく、作業効率の増進や情報セキュリティの保護など多くの利点が享受できます。デスクには必要なものだけを配置し、引き出しの中は使用頻度に応じて収納場所を変えてみると良いでしょう。デスク上とデスク内の両方でポイントを押さえることで、使い勝手の良い、集中しやすい業務環境を構築できます。

デスク周辺の整理を契機に、ITツールの導入も考慮する一つの選択です。ITツールはそれぞれに機能性や利便性が異なるため、よく考えてから適切なものがあれば積極的に活用することを推奨します。多量の書類や名刺の保管に困っているのであれば、デスクの整理をきっかけにITツールを導入してみるのも一考です。

 

 

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